#4 催眠術は、推理小説にはタブーだと言っても過言ではないのに…

“早め亭”に関しては文句の付けようもなく素晴らしかったと思います!
もう一本丸々“早め亭”でいってもいいんじゃないかと思うくらいなんですが、こういうのは適度に留めておくのが一番いいんじゃないのかとも思うわけですよー。それにしても三日月くんの「あれ」が催眠術じゃなくて素だったら一体どうしようかと思ったんですが。
(だってありえなくもないじゃんこの番組!)
周囲は遠巻きにするくらいであんまり違和感がないんですね。
せめても霧山クンがちゃんと信じていてあげたところでよしとするしかないんでしょうか、ああ、爆笑すべきなのに背中凍ったよー。なんであんなに怖いんだ...orz


まあ、人によっては笑ってたと思うんだけどねー。
背筋凍ったなぁ、特にベランダでの「コンサート」が最高潮ですね。
ラストはまあ別にあれはあれでいいやー。


あと、マカデくんとの手のつなぎ方がちょっとこう、マジっぽかったのがうひゃー、という感じでしたね。彼女の彼氏はちょっとこう、ショック。
いや、別にいいんだけどお母さんに隠すって辺りと含めて生っぽくてさぁ。
(あのお母さんが気にするのかなぁ?)
ところでなんで娘さんに隠してるですか、お母様、いや別にそっちは全然いいんですけど、“早め亭”のは一番最後のが一番面白かったです。あれ良かったなー良かったなー♥




いやまあ、本題なんですが。


タイトルからして「言い訳」してるので、自覚はちゃんとあるんだと思うんですが。やっぱりこう、ミステリに催眠術って実際相性悪いよなぁ;
どうしても言い訳めくというかなんというか。


それを解消するのに、話のキモ部分から催眠術を排除してたのが逆に生臭いというかなんというか、変な感じだったなぁ。いっそ催眠術前提でなにが可能かなにが不可能かを考えていけば良かったのに。
(人を殺すのも自殺をさせるのも催眠術では無理です、絶対じゃないけど。)
(そこの認識はちゃんとあったわけ、でも説明はなかった。)


「催眠術で殺したんじゃないの?」みたいな会話があったほうが良かったんじゃないのかしら。そしたらそれを無理だって話は出来る。霧山クンは心理学関係に詳しいということは、、、とこれくらいにしておくべきなんですが。
なんというか、核心に踏み込まない気持ち悪さはどうしてもありました。
だから事件そのものにまで感慨が至らないというかなんというか、トリックすら取ってつけた感があるんですよね。実際に催眠術に限界があることは知っているんですが、ああなんでもかんでもそれで解決しちゃっていると(相性もあるし、掛かりやすい掛かりにくいというのもあります)(敵意を持たれてると厳しいっす、だから不意を付いたというのは別に妙でもないんですがその辺の説明もなかったという)、いっそアリバイくらいならあれで捏造できたんじゃないかって気がしてしまうし。




はっきり言って、「中学生だから疑われなかった」が迷宮入りの原因じゃ。。。
話が全体的にだからなんだ、みたいな気がしてくるんだよなぁ。


催眠術で父親と愛人を遠ざけた、が話のキモとしてそれをもう少し鮮やかに解明してくれてたらいいんですが、そこを入り口にして殺人っていう結論に辿り着いてたしな。土台が緩いとこに建物を建てちゃったみたいで気持ち悪いー。
でも理屈が妙かって言ったら、ちゃんと概ねの筋は通ってるんですよ。
裏で気を使うのってマイナスではないはずなんだけど、なんか逆効果というか、表に出したほうが良かったよーな気がするんだよー。


もう一個の殺人も、なんかこう、解き方微妙?
ナイフと氷柱の場合の切り口が同じになるかどーかを、いつもみたくに監察医さんに検証してもらえばよかったんじゃないかなぁ。でも多分違うよね、ピック状の凶器だって見做されたんじゃないかなぁ(そんな説明はなかったヨ)。
そしてあの事件が全体的に必要かどうかもよーわかんないし。




感情的な部分、不倫カップルとか「見て見ぬ振りをするのが大変でねぇ」とか娘さんの嫌悪感とかは全然おっけーなんだけどなぁ、無理なかったし。
いや、なにあの堂々としたいちゃつきっぷり、素敵。
でも髪型は別に笑えなかったっす、どうでもよくね?
なんというのか、ギャグの当たり外れって私にはさっぱりわかんないですがね、自分の感覚が標準的なのかどうかもわかんないし。


ところでなんで“過言”をサブタイトルに使いましたか、しかも控え目に!


まあなんというか、個人的には外れ回でした。
画面的に面白いと思える部分がないわけてはないんだけど、話と噛み合ってないと評価しにくいんだよなぁ、私の場合。どうせ催眠術を使うならがっつり(あんまり『時効警察』には向いてない気がするけど)というのがどうしてもなー、なんか半端だったよな。
その上で画面に拘ってくれれば良かったのにー。