#15 哀歌

すっごく正直に言うと、話のアウトラインのようなもの、全体的な流れとしては嫌いじゃないというか、いいんじゃないかなー、と思わないでもないんですが、なんか見せ方がうそ臭いというか、、、んー、天地さんってキャラでやる話じゃなかった気が。
ちょっと冷たいところのある薪さんでも、事件に入れ込みすぎて苦しむ青木さんでもそれなりの出来になったんじゃないかと思うんですよね。
なんというのかなー、天地さんが「いい人」だというのはわかるんですが、面白くないというかなんというか、酷い言い方ですが、生身にいたら多分好きだろうけど(そして好かれるでしょうが)物語りの中でインパクトあるかっちゅうとない。
前にあった、フツーの刑事さんだったからこそ(若い刑事と人体改造の女の子の話)、というテーマの話でもない限り、なんかこう、綺麗にまとめられすぎてしまったというか。
青木さん視点で彼女の行動を追って、それでもラストで彼女が止めた、みたいな感じだったほうが良かったのかなぁ、とまあ、例えばなんですが、なんかどうしても「まとも」な彼女だと可哀想な相手に“同情”したっていうふうに見えてしまうんだよなぁ。
ただ、それが犯人を動かすことがないかというと、あっていいと思うし。
だからむしろ、ラストの辺りの展開自体はちょっと好き、でもそれを、母親の愛、とまとめてしまうのは逆に軽いっていうか、残念なんだよなぁ。


事件全体としては空港にて乳児を抱いた母親が人質に取られ。
とある病死した政治家の“第9”による脳検査を要求、事件絡みではない以上、人生のどこを見ればいいんだ、とぼやいていた彼らは、犯人と政治家の間の過去を見ることに。
たまに聞きますが、赤ん坊の記憶って本当にあるのかなぁ。