#5 怪奇!菌オバケ

皆して、学校祭に使うための日本酒を仕入れに教授の指定の店に行ったらば。
店の前には炎天下に日本酒が、造り酒屋の息子さんなんかはすっかり頭に血が昇ってしまったらしく、一言言ってやらりゃあ、と詰め寄るわけなのですが、どうもそれはディスプレイ用の水入りのものだったらしいですよ。ワインなんかでも温度管理が大変、などとも聞きますが日光が駄目な食品なんてのは普通に多いですね。
お酒は特に生きているものなので、鮮度を保つのが大変なんでしょうね。


で、今回の“菌劇場”の題材も純粋培養酵母Wiki)。
日本酒だけでなく、発酵と言われるもののほとんどがこれによって行われ、まあ、要するに糖分をアルコールに変える、という菌の一種。
酵母ってのもそもそも総称というか、正式名称ではないそうなのですが、特定の性質を特化させた特定の菌種を研修室などで純粋培養されたものが名前が付いているらしく(それ以前にも土地によっての味の違い、という形で実際には存在していたんでしょうね)。
その店にいたのは菌に好かれ、酒造所のような造りの家から出る時に、彼にくっついて菌が付いてきてしまうのだ、という「菌に好かれる男」らしいですよ。そっかー、教授は好かれてないのか片思いなのか、そうでしょうねぇ、なんか納得。
で、菌の見える主人公は怯え。
他の生徒陣は知り合いの教授のところの生徒かー、と酒をふるまってくれたりもするのですが、日本酒が売れない、選ばれない、という話はわりと後々まで引き摺るテーマなのですが(主人公がこうじ屋で幼馴染が造り酒屋の息子だしねぇ)、この辺から少しずつ話に出ていますね、実際、あんまりいいイメージはないんだよなぁ。