第十二話(最終話)

ぶっちゃけて俳優目当てでしたが、良かったです。拾い物でした。
とゆーか、これが良かったもんで次の番組がどーにも駄目で容赦なく切っちゃったりしましたが、まあいいや。正直、初期はそんなに期待してなかったというか、今思い返しても勘違いさす演出がやたら多かったというか、そのサスペンスチックな展開は一体どこに行ったんだよ、と突っ込みたい部分はそれなりっつーかかなりあるんですが。
そういうの込みで評価します。
やりたいことと受けることの違いっつーか、連続ドラマだとどうしても娯楽とドラマ性って折り合わない部分があるのだろうな、と傍から見ていても思うので。


これは誤魔化し部分だな、とかフェイクだなー、というのも込みで、それでも描きたいものがあったんだということを私は評価したいです。もちろん人によると思うし、テーマそのものが合わなきゃ意味がないんだけど。
もともとこういう「いじめ」をテーマにしたドラマとしては、頑張ったよーな気がするんですよね。本当に丁寧に作って、一回ずつをちゃんと盛り上げて、誤魔化しなんて必要がないドラマってのもまあ存在するわけで、それがいいってのはわかりきってる上でね。


いやマジ、あの転落死の結末はどうかとやっぱり思うけどな!


んーいや、実際1話で“下から舐め上げる”ような画面が挿入されていたもので、誰か第三者がいる可能性ってのは最初から示唆されてたんだけどねー。なんで覚えているかというとサスペンス番組では悪意の象徴だったりするので(同じように覚えていた方も多くはないけど少なくはないと思われ)、なので明かされた真実には。
やっぱり、というのは違和感が半分半分っすね。
自殺にも違和感あったけど、突き落とす動機持ってた人もいなかったもんな。




んでも、いじめがあった経緯も、それからのことも。
彼女たちが死のうとしていた、というところも(それがごく狭い世界の、近視眼的な感じ方だということも含めて)なんとなくわかったし、ラストのラストで明かされた「生きる」と決めた内容も良かったなー、と思うので。


自殺のほーが話はすっきりまとまったんだろうけど、そうさせたくなかった、のでちょっと話の展開が強引になっちゃった(と評価してるからこそ思うんですが、もちろん個人的にそう考えるだけですよ)、というのはテーマを大事にしたかったからこそで。
だったらむしろ「女子中学生の死」から番組を始めなきゃいいんだけどね。
現実的に、それでテレビドラマが作れるかっていったらそうも思えないもので、まあやっぱり、作品の中にある矛盾も含めて私は個人的に評価します。


で、「転落死原因」と「その後そのことに口を噤み続ける」という役割を、割り当てられてしまった子に、出来うる限り丁寧な設定っつーか“ドラマ”を与えようとしたのだと見ています。お涙ちょうだいでなく、フォローというかなんというか。


いやまあ、うん、もちろん推測ばっかりなんですけどねぇ。


ただ、うーん、強引にせざるを得ない部分があったのはどこがそうか、という細かいところまではともかくも確実にあったと思うし、そういう部分をなんとかフォローしようとした気遣いみたいなものは番組を通して存在していたように思うんですよ。
これはそこはそこで置いておいて話を通してしまうっていうやり方もあると思うし、それでよくなった作品ってのもあっていいと思うんですが、私はこっちのほうが好きというだけのことなんですよ。粗だろーが他人からの押し付けを聞かなきゃなんなかった部分でも「見てる側には関係ないんだから」忘れて欲しくないんですわ。




ちゃんと見てたっつーか、最終話で泣いたとこさえあったのに、テーマぶっ飛ばしてなにを語ってるんでしょうか私は...orz


もう一人の「悪役」だった副校長の息子が起こした職員室の立て篭もり事件もなんとか事なき(加地先生は足やられて車椅子ー)を得て、他の先生たちも元気です。明日香ちゃんの転落死ももう一人関っていた子が存在して、彼女はその重圧でちょっと精神を病んでしまいましたが、明日香ちゃんの言葉で救われました。
副校長は、多分また息子の帰りを待ちながら、フリースクールで働いてます。
カネヨシ君はどうなったかなー、ちゃんとやってるかなー。


そもそもよー考えたらこのドラマ、「いじめにはどうしなきゃなんない!」っていう形での結論はなかったんですよね。悪者ってのがいなかったということもあるんですが。
ドラマの最後のほーに、いろんな子が出てきて(なんか明らかにドラマに出てた生徒役の子たちとは顔立ちからしてなんか違う気がww)(端役でも俳優って顔に出るんだなー、としみじみしました、年齢がちょっと違う子もいたのかもね)(てか、このシーンはどうやって撮ったのかなぁ?)、「世界は変えることが出来ますか?」という言葉について考えるという授業をやっていたんですが。
皆ばらばらで答えがない。
結論を引き取って先生が途中で語ったりもしない。


うん、良かったんじゃないかなぁ。
私は好きっす、この人たちが作る次の作品も見たいなぁ、と思うしね。