『プラネットアース』第4集「乾きの大地を生きぬく」

今回、一番印象に残った物は諸事情によりちょっと違うもので。


ここは母が一番反応していた“ホワイトデサート”のキノコと見まごうような岩石でしょうか、御馴染み崩れやすい石灰質で出来ていて、上の塊を残して足の部分だけが削れてしまっているという状況のせいで本気で「なんでこうなったのー?!」というのが一番素直な印象なのではないかと思います。
もうちょっと削れたら倒れるんだろうかアレ(素直でない印象)。
しかし実際、なんで地面付近だけが余計に削れてるかまでは踏み込んで語られなかったので不思議と言っちゃあ不思議ですが。


あ、「デザート」自体は砂漠のことです。
その白いキノコ状の石を見て「パフェみたい」と思ったのは多分私だけではないでしょうが、そっちの意味じゃなく、ていうか発音が違います。アクセントは頭。




個人的に一番興奮してたのは“砂漠バッタ”。


世界最古の現存した歴史書(だったかな? とりあえず西洋では多分)ヘロドトスの『歴史』の中に「空飛ぶ蛇」っーのが出てきて、これが実はなんだかわからない、「ボール大の大きさの蟻」とかもあって正直パニくってたんですがこれはアリクイなんかの一種らしいとか聞いてて(鎧みたいな外皮があるんだよ)。
まあ見た目が近けりゃそう呼ぶらしいとはわかってるんですが。
どうも数千年前とは生態系が変わってしまってるらしくて、手近な動物で当て嵌まりそうなものがなく、はっきりとした結論が出てなかったんですよ。


オスがメスに食われることがあるとか。
一時的に大繁殖するとか、飛ぶ姿が蛇に見えなくもないとか、多分間違いないと思うんだよなー。いや、研究者はもう知ってるのかもしんないんですが。
私が読んだ本もすでに古典の域に達してるしね。
でも、いわゆるエジプト近辺の話だったし、気象条件なんかもぴったりというのはかなりの興奮ものでした。歴史も生物もこれだから楽しいよなぁww




というわけで、砂漠は諸条件でわりともともと好きなんですよね。
サボテンが水蒸気を捉える話は知ってたし、砂漠に一時的に大雨が降ってその後に小さな黄色い花が数時間で咲くのだというなんとも不思議な話もその筋では有名だったりしますし。そもそも、砂漠好きってわりと少なくない。


冒頭に出てきたゴビ砂漠ってのは。
大雑把に分類して寒い土地の砂漠ですな、どっちかというと寒冷地で乾いてることってのは少ないので低木なんかが生えててもカテゴリが砂漠になると。砂ではなく、岩に近いような地表をしていることも特徴です。
でも生物は棲む。


そしてからからに乾いた赤道付近、赤道に雨として水分を奪い取られた土地、本来の我々のイメージの「砂漠」にも生物はいるわけですよ。
例えばゴビ砂漠にはヒトコブラクダ
サハラ砂漠にはフタコブラクダなんて具合に(その並びはなに)。
ちなみにコブの中身は脂肪です、いや、番組の中では語ってなかったんですけども私砂漠が好きなものでー。;


砂漠の風は強いから、皆固い外皮を持ってるものらしーっすよ。
虫たちは風に煽られて逆らわずころころと転がり。
そして蛇はうねうねしてたかと思うと、お目めだけぱっちりと外に出して砂の中に埋まってました、あれが顔だけだったらどんなにか可愛いかなと思いましたが、目だけってのも可愛いと言えなくもない。
大きな耳で熱を逃がすプレーリードック、夜行性の生物。
木影に逃げ込み、体を舐めて熱を逃がすカンガルーの一種。




あとはわりと定番の、砂漠に一瞬だけ訪れる水とか。
(雨とか川とか、その時期だけ降ったり流れて来たりするんだよ。)


それを知っているとしか思えない、その一年というサイクルを完全に理解しているとしか思えない植物や動物たちが延々と「その日」を待っています。
雨が降るとそれを吸って、まるで早廻しのようにぱんぱんに膨れ上がるサボテン、その側を通過する蝙蝠。何年も生きているのにしても、なんで知っているのかわかるのか、それが始めての渡りなら誰から教わるのか、雨の時期を。
そもそも、どうしてそれほど正確に雨や水がその地を訪れるのか。


たった一年でも途切れれば生物たちは死に絶えるのか、そうでもないのか。
それとも、それは途切れることなどありえないものなのか。


いやそもそも、そこまでしてなんで渇きの地に留まるのか。
それとも他の土地を知らないのか、そんなことをわざわざ不思議に思うのは人間だからなのか、彼らから見ればひょっとしたらこちらのほうが不可思議なのか。


まあ、想像の範囲はけして越えてはくれませんが、砂漠は好きなんですよ。