『天保異聞 妖奇士』説二十一 星夜に果つ(せいやにはつ) / 説二十二 帰ってこないヨッパライ

2話とも一話完結で面白かったっす。
あ、違うか? いやいや大丈夫、なんか前に出てきた天狗の面みたいの被った人らが出てるけどちゃんと片が付いてるわ。てゆーか、短期決戦だとまあまず外さないんだよなぁ、この人。外す時もなんというのか主にテンポが悪いというかそんな感じ。
(救い様のない話はとりあえず見たことがない、組んでやればいいのに。)


とゆーか、こういう話がメインで。
連続エピソードがたまに挟まる、というのが良かったんじゃないですかね。ユキさんまではいいんだけど、なにも全員分の話をこなさなくてもいいんじゃないかなぁ。戦隊モノじゃねぇんだし。
むしろ全員がなんらかの過去持ちって鼻に付くんだよね、正直。
逆にそれを逆手に取ってる話があることは認めますが(全員にある程度共通した、というか相互に関係した事情とかなら全然オッケー)半分くらいが限度だよなぁ。や、あの髪の長いエドゲン氏のエピソードは今のとこないけどさ。
つーか、事情持っててもいいけど連続されるとなんの話やらやら。


しかしまあ、エピソードの質としてかなりうっとーしかったユキさんのは別にいいんですよ、それが合わなかったらすでに「お客」じゃない。見切りを付けてこの番組を諦めるべきですな、メニューの選択そのものを考え直すべきです。
主人公ってな、そーいうもんです。




というか、それぞれの事情にユキさんを無理矢理絡めなきゃなんないのがうっとーしーというかなんというか、宰蔵ちゃんのは良かったんだけどさぁ。後は関係ねーだろというのが実感で(ユキさん三人大増殖なんかはその例にもちろん当て嵌まりませぬ、あれはまさしく彼のための話だから筋違い)。


こういう短い話でユキさん絡めるのが筋だよな。
という気がしてなりませぬ、いや、21話では大してどうこうなかったけど。アトルちゃんが「竹を切った」人を救おうと異界への入り口を探していた22話では、いい感じに関ってましたな。
知らん、どうにかするだろ、というのがスタンスとしてやっぱりしっくり来るよなぁ。
にゃ、少年向けだとしたらあんまりにもシビアなんだけど、しかしどうするか、ということを考えた時にはなーんにも出来ない。しゃあないっちゃしゃあないんですわ。


ところで現代では、お酒が入ると性格が豹変する方というのは一種の「病気」として治療をすることが出来るので専門機関への相談をお勧めしまス。
アルコール中毒とかでなくてもそういう人いるんだって。


いやいやいやいや、なにをいきなり現実に踏み込んでしまっているのか。
しかし江戸時代で、「そういう」父親と更に下の弟妹と一緒に暮らす少女にどうにかしてやれるということは多分ないわけで。現実を見ろ、ということこそがまさしく地獄の入り口かもしれないけど逃げてもそこが楽じゃないなら(楽なら別にいいんでない?)、戻って来い、来て苦しめ、としか言い様がないわけで。
そういう意味ではユキさんが正しかったのだと私は思います。


誰が悪いのかわからない。
なにかを罰してもなにも変わらない、というのは、こう、直視するのは辛いものがあるんじゃないでしょうか。でもまあ、とりあえずその認識から始めないとなんないよな。
(だから何故現(ry)
面白い話だったと思いますよー。
こういう題材を取っていて、この尺にきちっと収め、説教臭い内容なのにどちらかというと見てる人間の側、後ろ辺りにいそうな乾いた視点はとてもよろしいと思います、視聴率には直接関係しなさそうだけど(をぃ)。




順序が前後しましたが、抜け荷の中に奇妙な物体。
異形の一部分を潜ませてそれを自分の体に憑り付かせ、街を騒がせよー、とした天狗の仮面の集団さんに関った21話。しかもその直前に抜け荷(まあ要するに密貿易)を取り締まる役人さんが一人、それに飲み込まれてしまったという。


まあそんな話で、あー、説明ややこし...orz
天狗の人らはよー正体がわからなかったり、この役人さんたちもなんかちょっと普通とは違う経緯でそこにいたりもするらしーんですが、ぶっちゃけ、見てて邪魔になるということまではなかったものの、その事情が話に奥行きを与えてたよーな気もせず。
エドゲン氏が怒ってたわけもよーわからん。。。


だって一応、取り締まりのほうであって少なくとも犯罪やってた側じゃないじゃん。その取り締まり自体がもしかしたら「悪事」の側だったり弱者を虐げてることになるのかもしんないけど、天狗の仮面集団は別にそういう人たちではないよなぁ。
その辺の説明があった、という気はしてません。


江戸の娘が襲われる理由とか、宰蔵ちゃんの張り切りとかはまあ、そこそこ。
ただまあ、話全体にプラスになっていたかというと浮いていたという気はしますが、全体的にはテンポ早めで面白かったかな? まあ、助けを求めに来た役人さんの「奥方の遺体をこのままにしておけない」という物言いには共感出来たしね(ぎりぎり)。