第十五回「涙の姉弟酒場」

いやもう、この姉弟はずっと仲良く暮らしたって脳内変換ですよ...orz


見た人にはある程度、賛同して貰えそうな気もしないでもないんですが正直、しかし文字にして起こすと我ながらキモいなぁ。とほほ。
こら番組が始まる結構前なんですが、わりとスポンサーが話のラインを決めてしまっていて、内容を大きくいじることが出来ないというのを聞いているんですが、この善人が些か無意味に死ぬってのもそのせいなのかなぁ;
人知れず殺されてしまって、おりんは知る由もないっつー展開ならそれなのに納得もいかないでもないんですが、殺された直後に乱入があったりするのはどうなんかと。
それが一度二度ならともかく、「また間に合わなかったんかい?!」と叫ぶまでに繰り返されされるというのはちょっとなぁ、というか。ドラマ的に死んだほうが盛り上がるって展開には見えないんですけどー、生きてたほうが嬉しいよ!


とはいえ、毎度、感情移入が出来るキャラクタを描いてるというのは評価に値しますよね。
死ぬかもしんないってわかってても、結構肩入れしたりしたくなるもんなぁ。


てか、役者良くないっすか。マジで。
私、人の顔とか覚えらんないほうで、むしろ姿勢とか骨格とかで覚えてしまうくらいで役者の名前とかよくわからないんですが(輪郭が独特だと覚えやすいですが、これはわりと皆そうなんじゃないかな?)、この回の弟なんかかなり良かったんじゃないかと。
あの手の役って見てるとうっとおしくなってくると思うんですが。
(んにゃ、最後の最後で救われるというのはパターンの内として。)
物盗んでも嘘ついても、勘違いして自惚れてても、なんか可愛いというか、少なくともお姉さんが大事にしてるってのがすごく納得いったしね。


最後のシーンなんか、そこまで粘らんでいいよーっ、とか言ってしまいましたよ。
怖い怖い町中の親分に対して頑張った時点でいいじゃんかなぁ。


うん、話は面白かったです、ラストに納得が行かなかっただけでー。
えーん、なにも殺さなくてもいいじゃんかよぅ、どんなに善人でもドラマ的にそうなんなきゃなんない事情があるならともかく、この姉弟は事態にまるっと無関係じゃんかよーっ。
あれが盛り上がりだと思ってるのなら趣味が合いませんな!




んにゃ、でも、こんだけ入れ込んでて言ってても説得力ないけどな...orz


周囲に媚びることなく、ろくでなしの弟の面倒を見ながら暮らしている姉御肌の姉が、ある日、置き引きにあってしまい、それを通りかかったおりんがこともなげに叩きのめしてくれましたよと。
恋だよな、うん。
引き止めてみたら細身の可愛いお嬢さんだよ? でも本当は大の男でも全然適わないくらいに強いんだよ、もう惚れるしかないじゃないですか。なんかどっかで認識が捩れているような気はしないでもないですが(なんとなくこれが普通に男だったら惚れてた気がしないというか;)、ちょっとだけそれに近いように描かれていたようにも思います。


弟のことは舐めて掛かっている親分なんかが、「ありゃ、殺されても口を割る女じゃないですぜ」とか、言下に認めている感じだったのとか地味にポイント高しですよ。


んで弟が、殺しで全国指名手配されているんだよん(指名手配言うな)、と手配書を持って帰ってきても、実際に問い詰められてもおりんのことを信じて守り通すと。
おりんが可愛いからってふらふらしたり、手配されてるとビビったり。
脅されたり、お金に困ったりでそのたびに揺らぐ弟との対比で、このお姉さんもそりゃあ魅力的だったなぁ。演出には弟がいればこそ、みたいなところもあるのかもしんないけど、なんのための強さなのかが仄見えてて良かった。
いろんなところで誇り高い人で、だからこそおりんを信じた気がしたんですよね。




いやまあ、死んでしまうわけですが。
しかも今回間に合わなかったのはダブルだし。
(弟の時におりん+姉、姉が道悦氏に斬りかかって行ったところでは弥十郎さん。)


別に展開として無茶苦茶に間違ってるとか思いませんよ、だけどなー、前半と比べて後半が丁寧だとは言いがたいんじゃ、さすがに。
むしろ前半の作り込み具合をもうちょっと落として欲しいくらいですよ、しくしく。


ところでまあ、さっぱりぽんと、密書がどうだの陰謀がどうだのということに触れておりませんが、どうでもいいのでまことに相すみませぬ。
将軍さんとその腹心の、お前本気で上様のこと好きだなぁ(ちょっとくらいなら私服肥やしても、企んでてもあそこまで献身的なら許す)、というお世話役はわりと楽しいとは思ってるんですがネ。
ゲストへの力の入れ込みようをちょっとは廻して欲しいものです、はい。