『私のこだわり人物伝』折口信夫−古代から来た未来人 第1回「古代人」の心を知る

なんで折口信夫のことを知ってるのかというと、どっかの漫画か小説に出てたというわりと他愛ない理由だったりします。結構アレンジされてたから、まあそれをそのまま信じてたら「知ってる」とゆーレベルでもないんですが(そもそもがオカルト物だったのでフツー信じねぇw)。
まあ、名前を一度覚えた人のことは調べる癖があるんで私。
でもどうしても“おりぐちのぶお”って呼んでしまう...orz


てか、さあ、この字で男で“しのぶ”ってちょっとありえなくね?
いやすみません、人様のお名前に、ごめんなさい。




一番面白かったのは「類化性能」という概念だったかな。
これはつまり、直感ということになるのかな、なにかとなにかの共通点を通して事態を把握しよーとする姿勢なのだそうで。


反対が「別化性能」、、、だったような?
いや、公式の文章に載ってないのでちょぴっと自信ありませんが、二つの対象物の違い/差異を通して物事を捉えようとすることらしいですよ(要するに科学的な分析かな)。


現代人はねー、「別化」ばっかし得意になっちゃってて、古代人が持ってた大らかさがないんじゃないのかなー、みたいなお話。いや、折口さん自身は、どーも自分は現代人ぽくなくて駄目なのよ、という感じに語ってたみたいでしたが。
確かに折口さんて自信満々てタイプとはどう見ても違うっぽいですな。
(彼の人生とか著作とか、なんか一個知ってたらなんとなく言ってることわかると思います、なんというのか全身全霊を篭めて後ろ向き。)




私の好きなSF作家(学位持ち)が似たようなこと語ってましたね。
詩人が見つけ出した数千年前に見つけ出した真実を、科学者はそのくらいの時間を掛けて証明するのだみたいな、いや前後いろいろ違ってる上に哲学者だったような気がしないでもないけど。ロボット研究の人工知能の話聞いてて「哲学じゃん?!」と思ったことは私もありますねー。


ああ、別のSF作家のあれにも似てるか。
「進んだ科学は魔法と見分けがつかない」みたいな、あああ、これもかなり元と違ってるなー、まあいいや(よくねぇよ)(上がアシモフ、下がクラークかな?)。


まあこの回は、多分理解しがたい観念なのであろう「類化性能」のことばっかり語ってたんですけど、もともとそっちの人間にはちょっとクドかったです。私もそうだよね。てか、ヲタ自体をどーもそこに分類しちゃったほうがいい気がしないでもない。
ヲタって“ネガティブ”だと思ってるんだけどなぁ。
ネガティブって感傷的っていうか、物事を割り切れないから引き摺るっていうかね。どうかしら。
いやいやいやいや、関係ない話なんですが。




んでまー、古代人の神話ってのもそれじゃね?>類化
みたいなことを言ってました。なんとなく神話が出来てくる過程って現代にもある「噂」なんかと実は似たよーなものじゃないかって気がするんですよね。
噂って科学とは対極的じゃないですか、曖昧でいい加減で、しかし人間の感情は露骨に反映している。いやなんというのか、うん、そーんなに特殊なことでもないんじゃないかって。
カオスっていうか、わりと適当なとこから生まれてきた気がするんですよ。


というようなことは、素人であるから言えるんですが、なんつーかこう学者の道を選んでいたらこういうのは言えないわけで(勧められたことはあるわけですよ)。


なんつのか、アマチュア歴史集団でも結構がつがつ怒られたことがありますもので、実際に学術の端くれ(ちょい年齢が上という程度の柳田さんが提唱したばっかりだから多分まだ軌道には乗ってなかったかもだけど)である≪民俗学≫で、そーいうのをたらたらと語ってたらちょっと眉寄せられてたよーな気はしないでもないんですよね。
まあ、あんまり気にしなかったろうけども。
(後ろ向きじゃなかったのか)(いや後ろ向きなんだけどゴーイングマイウェイというかなんというか、他人とはちっとも関りなく後ろ向きというか。)




ある意味で折口氏は、曲がりなりにも学問として唱えきったんだからすごいよなぁ。
いやしかし、思考方法しか語ってなかったよなーというかなんというか。


とゆーか、民俗学の学者とはいえ赤の他人の番組なんか見る人には面白いというか?
類化性能ですやね、それもそれで。


Wikipedia折口信夫


てゆか、さっぱりぽんと業績とか人生とか触れ忘れていたんですが、思った以上にすっげかったなぁ、、、そうか、噂どころか開けっぴろげだったのか。;