第八回「裏切り者の掟」

画面の迫力は大変にあったんですが、あんまり面白くなかったです。
まあここ数回、「手鎖人の追っ手」が置き去りっぽいエピソード少なくなかったしな。一回一ノルマって辺り、どちらかというと水戸黄門というよりウルトラマン(失礼)の怪獣に近いかなと。
でも一時間あるんだし、もうちょっと各々のすり合わせ出来ないのかなー。
いっそ省いてもいいのだろうに、毎度毎度の定番戦闘シーン。


で、今回はちゃんと真っ向から手鎖人を扱い。


おりんよか前に逃亡して、三人の子持ちのお母さんのとこに転がり込んで貧しいながらも幸せな生活を送ってるとゆー、元・手鎖人とおりんとの邂逅だったわけですが。
そして追って来た道悦さんらが(ようやっと浅見光彦氏を忘れられました...orz)、彼のことをけしかけよーとする話なんですが。


まあ、子どもを浚って。
そいでもって何度も何度もおりんに向わせようとするというその手順に、狂いや違和感があったわけでもなく、そうだよな、一旦は自分で道悦のほうに向うよな。でも相手は組織だしそのうち限界があるって諦めても仕方ないよな。
しゃあないからおりんと戦うしかないなって思うのにも無理はないよな。


とは確かに実際思えたんですよ。


しかしこうなんちゅーか、そういうほうに細々とお膳立てするという道悦氏のほーになんか説得力があったのかというと、「なんか違くね?」というのがものすごく正直なところで。いっそ未練たらたらで追いかけてるから昔の仲間に襲わせたくて襲わせたくて溜まらないという変質者っぷりを見せてくれてたら良かったものの。
だって彼の目的は「密書」だし。


そうすると、なんであんな粘着チックな計画を手間隙掛けて計画立案実行(しかもかなりの部分自分で)してるのかわかんないわけですよ。まあ普通にサディストなのかなー、と思える節はないでもないんですが。
道悦氏がサドでも別にちっとも嬉しくない。。。
話としてイケてないように思えてなりません、ミスキャストなのか設定の練り込みが甘いのか、役者に力がないってぇことではないと思うんだけど。


私は、己がサド好き&役者も好きだからこそ言ってます。
本来なら嬉しいはずなんだこの演出!




まあそんなこと言ってもサドで粘着質なものは仕方がないんですが、昔のおりんの仲間がどーして殺しを止めたのかという挿話。
実は生き別れのお母さんのことを殺しちゃったからですよ。


というところも、義理の親子間の相克も、いまいちいうかなんというか、感情移入のしようがなく、いや、これにしたところで前半の仲良し親子の部分は普通に楽しく見れていたのでなんというのか自分でもよくわからないんですが。
雑じゃなかったかなー、その辺の運び。
何故あそこで残った子どもと仮の父親が揉めるんだというのがどうも理解が出来なかったのと(いや、無理があるとまでは言わないんだけど唐突な結論だなぁ? という気はした)(本当の親なら叩ける、というのも展開があんな状況下で言ってる場合かというか)。


生き別れの親子という超定番展開を。
取ってつけたように画像付きの過去回想にしてたから、なのかなぁ、なんかあれ長々と尺取ってたからやっぱり「いきなり」感がしてなんなかったんですよね。


上の三つくらいのどれか一つのみが欠点として残ってても。
せめて二つくらいでもなんとか見れたと思うんですが、いかんせん、平行して判明したりリアルタイムで進んでいくことのほぼ全部に乗れないとちょっと難しい。




なんかね、結論まずありき、事情の説明をしますよ。
という進み方してた気がしてしゃあないんだわ、でも物語りの仕掛けというかメインじゃない部分、昔の仲間との再会とか、いつもの弥十郎(だよね? なんか助けてくれる人)とおりんとの会話とか、ちょっと柔らかくなってるのをおりんが感じてるところなんてのもかなり楽しかったし。
仮の親子が楽しく生活してるところも結構良かったと思うんですわ。




でもなー、中核たるドラマ部分がどーにもこうにも。。。
気を衒った設定ではなかったものの、演出が妙に遠回りというかもったいぶってるというか、ストレートに進まず。結論に辿り着くまでになんか説明調でされている気がするという始末ですよ。
これで参謀術策なんていう立て込んだ状況ならともかくなぁ。


事態そのものはストレートな親子愛だったのに残念というか。
まあ、乗れなかったのあくまで私だけかもしんないしね。