#512 タフテ・ソレイマーン(イラン)

まあとどのつまり私は≪拝火教≫に多少詳しいわけですが。


なんでかというと多分、昔読んだマンガに出てきたこの響きが気に入って日本にあって新書サイズまでの本を読み倒したからなんじゃないかと思います。まあ著者が二人しかいなかったわけですが(冊数はもう少し多かったんですが)、特に名前を出してるわけでもないのに明らかにお互い相手のやってることを把握してるっぽい描写がいちゃついてるっぽくてとても良かったです。
(あと同じようなことは『三国志』でも思うわけですが。)
(時代を越えたボケ突っ込み!)
つーか、他に学者いないんかい。


ところで拝火教というのは、中国人が勝手に漢字にするために付けたあだ名のよーなものなので正確に事態を反映してないっぽいんですが。正式名が≪ゾロアスター教≫じゃなー、拝火教のほうがいいよな、明らかに(そんな堂々と)。
これが蔑称というのならば考えますが、聖火の存在や、それが信仰の一つだったというのは事実みたいなので、あとゾロアスター教の人ってぶっちゃけ今ほとんどいないもので、とりあえず生身で叱られるまでは拝火教の名前のほうを優先しようかと思います。
しかしまあ、私がゾロアスターゾロアスター言いまくったせいでなんだか知名度が上がっているような気がするのがなによりです、なに言ってんだ? と思う必要はありません、ネットの歴史コミュニティってそんなものでな。
声が大きいオーバーアクションの人が目立つんですよ、理屈後回し。
(いやだからつまり、単にネット知名度にすぎないわけですネ。)




という、私程度の知識以下だったわけですが番組。
いやでも、そんな細かいこと気にしてたら歴史趣味はやっていけないわけで、つーか絶版が日常茶飯事、出版社が潰れてても目ぼしい資料が戦前のものでも、貸し出し申請したのが届いたら図書館の司書の方にまで物珍しそうに(本を)眺められても挫けちゃいけません。
いつの間にか旧かな遣い旧字体が読めるようになるなんて当り前ですよ。
そして意外と、教養番組よりか生温いヲタ系マンガとかのほうが仲間を増やすのに遥かに有効だということにも動じちゃいけません、てか多いから気にしない。いやそもそも私もその口で(ラノベの表紙が可愛くてなー)。


私ごときに負けててどうするんだよ、『世界遺産』!


つーかわりと典型的な民族宗教の一種で、教祖と言われているゾロアスターは半分伝説的な人物、この人の時代は実はいまいちわかっていないんですが(いろいろ事情があるんですけどね)、わりと思想家に近いところがあります。
むしろ、土地の俗習の類を排除していた節もあるっぽい。
しかしその弟子の時代になって神話などが教えの中に復活、現在残っている神話などはだから教祖が作ったというわけではないわけです。
他にもあれやこれやとあるんだけどね、キリスト教との関係とか。
(そして「よ! 毎度ー」のイスラム教とか。)


キリスト教の“天使”ってのもこの土地の神話から発祥した可能性もあるんだよね(わりと高めの確率で)(あと低めの確率で観世音菩薩さまもこっからという可能性が)。羽の生えて人間の姿をした、というとここか中国の鳥人辺りが古いらしいっすよ。
あ、インドのアプサラスもそれっぽいけど。




Wikipedia西アーザルバーイジャーン州


毎度! のイスラム教に押されて(イスラム教徒は自分たち自ら侵略に行くのだとゆー)土地のゾロアスター教は衰退、今はパールシーとしてインドに残るだけらしーんですが、確かどこぞの学者が復興させようとして当時の習慣そのまま取り入れようとして(やりすぎ)あまり好評を得なかった経緯とかあるっぽいんですが。
(後半は番組で語られてたことではないですが。)


そんなことをしなくても、そもそも土地にはゾロアスターの風習が残ってるっていうことだったらしいんですよ。うんだからまあ、もともと初代が排除したはずのが復活して取り込んだということなので当然というかなんというか。
そもそも純粋に宗教として捉えるのはちょっと微妙にズレるというか。
別に間違ってるってこっちゃないですが。ねぇ。




火を汚さないために死体を焼くことなく。
土を汚さないために土葬にもせず、野に晒して鳥や獣に食わせる(疫病を防ぐために高台の上に置いたので自然に鳥が主になったんでしょうな)(鳥葬だというのがわりと有名だったりします、火を崇めるってよりももう少し知られてるかもしれない)という名残りなのか、今でもその地方の人たちは遺骸を白い布に包んで埋めるのだそうです。


つーかまあ、ちと危ないのを含めた「教え」に全く言及されなかった辺りとか不満がないでもないんですが、ずっと崇められてきた消えない炎とか。自然の中から生まれてきたとかそういう切り口だったのは悪くなかったかなぁ。


(ところで神殿とか無視ったのはデフォですか)
(だってわりとどうでもいいんだもん。)