第七回「忍び草」

ものすごい勢いでネタバレするわけですが。
「いい人」が「黒幕」を兼ねていた回だったりするわけですよー。


これ、他の時代劇でよくある構成、受動的な主人公(たち、だいたい複数)の元に事件が転がり込んで来る形式の話だとわりとキツい展開かもしれないんですが。


――よっしゃあ! 今度はおりんが悪いんじゃない。


などとガッツポーズを取っていたりする辺り、そもそもお前、可愛いとか可愛くないとか以前に責任さえなければいいのか、それが愛情かと問い詰めたくなるのですが。仕方ないじゃんね、連続ドラマなんだしね。
なんかことが起こらないと進まないじゃんな。




さて、おりんがいつものように往来で襲われていたら助けが入りました。
(森のほうが些か多いですが、往来で白昼は実際珍しいかも。)
かなりの剣の達人で、名の知れた凄腕さんなんだそーですよ、なんか動き見ただけでおりんが言い当ててたし。
そして、なんかお家に連れ帰ってくれました。まる。


つーかわりといつものことですが、これははっきり言っておりんの中の人が美形であることが説得力を産んでいるときっぱり見做して構わないと思います。
まあ、なんか見るからにか弱そうだしねー。


そしたら「彼」がそもそもごろつきをけしかけてたんですよと。
すっぱりと言うとそんな感じの話です。


まあなんというのか、大きな括りでおりんの同業というか。
現地スパイというか、「草」と呼んでいるフィクションが他にもあった気がしますが(この手の知識には疎いです)、他国にそこの国の住人として住み込んでなにか有事がなければそこでそのまま一生を過ごし。
ことが起きた時のみ任務のために働く、という職業の人らで。


この人らの給料システムはどうなってるんですか。


ということがいきなり頭に巡った点で、自分って頭が固いなぁ、とは思うんですが。しかし実際言われてみればと思った方くらいはいるのではないかしら。
定期的に連絡さすみたいなことはやってるのかなぁ。
それはちょっと種類が違う隠密活動の人たちなのかな?


いやでもなんというか、企んでいても紳士的なおっさんだったので。
てゆか、家に泊めた時に毒殺とかさっくりとか、お風呂入ってるとこに(武器持ってないことが重要です、裸ではなくっ)(←むしろフォローのほうが問題ですか)押し込んでばっさりとか。
そういう方向にしなかったのはなんでですか。
多分、「密書」が目的であっておりんどうこうではなかったからかと思われるからなわけですが、それだったら別に最終的に刀持って対峙しなくてもいいわけで。
やっぱりこう、紳士系な黒幕さんだったと思うんですが。




ところで、えーと。


すっぱんと将軍様どうこうというのを無視っているのは、おりんが絡んだことがいまだかつて一度もないからで。なんていうのか、1話のみのゲストでも「切ねぇ...orz」と思うことが充分に可能なのですから。
それなりに感情移入させてもらえると嬉しいのですが。


とりあえずちょいと情緒能力に問題のある上様(江戸幕府将軍)が大奥から全然出てこないんだけど、お世話役のあの一回おりんの仲間たちに斬られてた食えなさそうなお人は大奥まで行って上様のお世話やってるから全然無問題という。
なんだそりゃなところだけ覚えました。
「上様は大奥に篭もって出てこられない! お前がお言葉を取り次げるわけがない!!」と息巻いていた重臣さんが面白かったです。だってその前のシーンでくつろぐ上様のこと眺めてたし(なにしてんの)。


いやそれは随分前の話なんですが。
上様も、その「食えない人」も上様の弟さんの名前もすっかんと覚えてないのにそんな微妙にエピソードだけ覚えてるってのも自分どうかと思うんですが。


とりあえず、なんか陰謀があるっぽいですよと。
そして、この回の“親子愛”はどうもいまいち好みに合わなかったような気がしないでもありません、結末が曖昧なところは悪くないでもないんだけど。。。
なんつーか、さぁ、この番組のシビアさってリアリティとは違うじゃないっすか。
今更深刻ぶられても困るんですよと、呟いてしまったりしないでもありません。


いや話のキモは自分が「草」であることを告げられて迷う息子でしたね、、、うんまあ、なかなか話としては良かったかなと(本気ですが)。
(しかし突っ込みに気を取られる程度には印象が薄かった模様。)