第十六話「暁の蛇」

要するにまあ父ちゃんは二重生活だったんだよ!


という話です、すみません蟲のことを潔く無視ってしまったりして、あまりそういうテーマ性とかに拘らないもので。というか、なんかいい人に憑り付いたかなぁという気がします、なんだったか忘れたけど記憶を食べる蛇さん。
出来れば一日一個ペースじゃなくて、もうちょっと手加減して下さい。
さすがにそれだと田舎だといろいろキツいよー。


(なぜ同居を前提に話しているのですか。)
(まあ私ンとこに来たらどうするかなー、ということを始めて考えた蟲さんだったりします、今までのヤツラはまあ単に困るわな)(もちろん5話の水蠱さんは除く。)


記憶を食べる蛇っつーのがいるそうで。


しかし人なんてもともと物忘れが激しかったりするもので、個人差もあるし、老年性のボケもあるし、現代人なんてもしかしたら気付かないかもしれない。もしかして本気で幸せかもしれないですよ、遠いところから少しずつ消えていく。
夜眠らないとか、親戚を忘れるとか。
まあ困ることもあるわけですけれども。




んでその蛇に取り付かれたのは、「出稼ぎに出てる」はずのとーちゃんは二重生活だったという母子のお母さん。どっちが主家庭でどっちが従家庭かっていったらやっぱりこっちのほうだったんかなぁ。
しかし冬のワンシーズンしかいないって、もしかして四季で四軒とか?!
ふざけすぎました、すみません、ごめんなさい...orz


最初はただのそこらのおっちゃんの愚痴でした。
奥さんの物忘れが激しいみたいな内容だった気もするけど(正直覚えてないんスよ)(あとの展開からするとそのはずなんだけども)。


んでギンコがいつものごとくの調子でそのおっちゃんに話しかけ、夜起きてたりしないか? とかあとちょっと条件があったりしたよーな気がしたんだけど、それはナイナイw と否定したのでその話はそこまで。まあ本気じゃなかったんかもね。
したら少年があのぉ、と声を掛けてきましたよと。


お母さんがちょーどその条件にぴったりだったんですよと。


というわけで、まあお母さんはいろいろ困るみたいで(人を忘れちゃうんじゃなぁ)(毎日のことは忘れない)、閉じこもって夜眠らないという特徴のほうを生かして機織をやってたみたいですよ。あ、ああいうのはわりと脳を使わないのでいいのかも。
(なにを真剣に。)




んでギンコのアドバイス


追い出せないから記憶のほう増やしたほうがいいみたいな。
えー、チャレンジとかすらしないんですか、いや確かに命には関らなそうだけど、それとも今までした苦労がなんの役にも立たなかったのですか。


それとも、“そーいう”運命なことがわかってたんでしょうか、蛇の野郎。
要するにまあ、冬しかいない、他の時期には出稼ぎをしてたっつー父ちゃんが、別の町に別の家庭を持っていたってことを彼らは知ることになるわけですよ。
そっかー、それはそれでいいなぁ、とか正直思いました。
「忘れる」んだなー、と期待したわけですよ夫の存在ごと。今は充分育った息子がいるし織物の稼ぎもあるしそもそも二年も帰って来なかったんだしショックなのが当然だしだったら忘れてまえばいいと。
私はあっさりさっくり考えたんですよ、そういう人間なので。
(そして私の場合は現実においても同じような考え方するけど、フィクションに対してならばそういうふうに思う人は多いんじゃないかしら。)




ああ、そうか、毎日のことは忘れないんだっけか。。。
夫はずっといなかったんだけど、忘れたことはなかったんだもんな。
存在忘れてもそれだけ残っちゃったのか。
蛇も別に意図や意思があるわけではないんだもんな。


蟲とはあんまし関係無しに不幸だったかもしんなくて。
蛇のおかげでそれ忘れて、でも抱えてるとやっぱり苦労だけど外に行っていろんなことするんだってギンコやら息子なんかにも言われて昼も働きに出ることにしました。


まあ夜が眠れないのはちょっと寂しい気はするけどいつか慣れるのかね。
(私が寝るのが好きなだけっス。)
なんていうのかいい彼女には息子がいるんですよと、冬だけしか帰ってこなかったけど他の家庭を持ってたけども、それでも他の季節を暮らせるだけのお金を持ってきてくれた夫がいたんだよと。いつの間にかかなんの前触れもなく帰ってこなくなったけどー。。。


普通に頑張って下さいお母様...orz