『地球ドラマチック』オペレーション・ジャンボ 〜スマトラゾウ救出大作戦〜

バリ島に旅行に行ってそこの女の子に一目惚れして。
口説いて口説いてそこの習慣に完全に染まって結婚して、ある日田んぼでぼけー、としてるゾウを見つけて「俺が救う!」とのたまった私設のゾウ園を作った男が、新しいゾウを別の島に迎えに行ったるわー!


と息巻いているという話でした。


一番珍しいのはナイジェル氏(当の男性)だと思いました、絶対そうですよ、自分で私は意志が強いんです、と言い切っていたけれどどっからどう見てもその通りです、いちいち反論する気とか起きませんとも。てか自分で言わなくても別によろしいです、むしろ言わなきゃわかんないと思ってるんですか!
というレベルで勢いが有り余ってる人だと思いました。
お隣のお隣の島で、逸れゾウが農作物を荒らすのでとっ捕まえて一箇所にまとめあるんですが、正直手を出せないけど殺すつもりにしか見えない。多分、偏見じゃなくて積極的に殺すことはしないけれども充分に世話をする余力もないようでした(自然に生かしておくのにも到底広さが足りないんだそうですよ)。


まあ、ゾウは正直ちょっと殺しにくいだろうな。。。
けどナイジェルさんにしたところでそこから救い出せるのはせいぜい5頭、弱った子なんかを(そこの少ない飼育員さんの熱心な勧めとか、見に行った人がちょっと惚れ込んじゃってたとかw)(なんか可愛かった)。
でも結局その時には国からの許可が下りず、連れ帰ることは出来ませんでした。




これ、番組内で事情は明かされなかったんですが、正直ナイジェルさんもなんでだか全然理由がわかってないみたいでした。私もさっぱりわからんですよ当然。だってゾウって彼らにとってはありがたくないんでしょ? なんで??
少なくとも数が減ればゾウにとっても仮設並の施設にとっても楽じゃない。
感謝されるとまでは思ってなかったかもしれないけど、ありがたがられてるというふうに思ってたんじゃないのかなぁ、ナイジェルさんも。なんか別の目的があるとか疑われちゃったとかなのかなぁ。
確かに、どこのフィクションですかっていう性格だもんなぁ、彼。


そして時間は三年後に飛び。
今度は許可が下り、さー運ぶぞー、ということで現地でトラック運転手やらやら、施設の飼育員を連れてくやら張り切ってます。
折り合い悪くテロも起こるでまあ大変。


んで、多分この話は、こっからが本題なのだと思うんですが。
なんだかすごく不思議な光景だったんだよね、ゾウが主に大事で人間のことは後回しになってしまうナイジェルさんと(多分純粋に耐久度が違うからだとしか思えません、単に人間だからって差別するような肝の小さい人じゃないよ!)、あまり大したことだと思ってなさそうなトラック運ちゃんたち。
しかもこの人、なんかその態度がよく飲み込めてないっつーか。w
この人の欠点は他人の弱さをわかんないことのような気もしますが、是非そのままでいて下さい、多分周囲がフォローします。なんといっても自分が一番先頭で働いているので文句も付けにくいことでしょう。




お隣の島は今は水不足。
ゾウに水を使っちゃっていいのかな、と思ったんですが、その辺はどうなったんでしょうか。お金で解決しちゃったのかしら(をぃ)。
なんだか荒涼とした風景が広がっていました。


結構運ちゃんたちもきりきり荒んでいて、態度も適当。
一直線なナイジェルさんがきーっと怒ってて、廻りが(もとからの彼の関係者)ぱたぱた走り回ってました。ゾウもあれやこれやと問題起こしたしね。
やっぱり体が大きい上に繊細だから大変なんだよねぇ。
(ゾウってすごく神経の細い生き物なんだよー。)


いやいや、なにが不思議だったかというと風景。


バリ島に入った途端に、一体どういうわけなのかぱーっと彩度が上がったんですよ。なんか色が違う。そしてそれはナイジェルさんたちの施設の近くに行けば行くほど、町の姿ごと違う、全く、国が違うんじゃないかってくらいに奇麗なんですよ。
周囲の住人たちの表情まで違う。
そこに行ったトラックの運ちゃんたちは、なんか妙にしゅーんと小さくなってました、なんといったらいいんだろう、気圧された? 理由はわかんないです、近代的とか機械が入ってるって意味じゃないんですよね。なんか単に奇麗、なにもかもが生きている。




やっぱりこれ、一人の強い強い意志を持った男の話だったんだと思うんですよね。
たった一人で思いついて始めたことが、どう考えても周囲に美しい影響を与えているというか、そう、つながれたゾウの写る写真の風景は、そんなじゃなかった寂れていたんですよね。なんかそんなことがあるんだろうかとも思うんですがねぇ。
(観光客が増えたとか単純なことなのかもしれないんですが。w)