EPISODE-4 死神ホストの謎・解決篇

うーん、「誰を騙している」のかがわからんというか。。。
事件篇のほうは面白いんですけどね、ネタばらしが毎回いまいちだなぁ。


人外の者がやっているように見せ掛けた、人間の事件ってのはコンセプトとしていいと思うんですよ。1話なんてのはかなり面白かった。
しかしなんていうのかなぁ、エピソード自体だってんじゃないな。
簡単に言うと画面が扇情的すぎるんですよね、これでもか、これでもかと“人ならぬ者の存在”を強調しているというか、だから前篇は面白い。けれど、後篇になると「じゃああのシーンは? あのシーンはなんのために?」というのがどうしても気になってしまうというか。
視聴者しか騙してないシーンが結構あるんですよ。


そこまではいかなくても、りおんちゃんと蘇芳くんしかターゲットになってないことが往々にしてある。証言者に仕立てようとしていた回なんてのは良かったんだろうけど、理由付けのない回でも同じ構造になってたらなんか言い訳めいてくるよなぁ。と。




この回は特にそういうしわ寄せが目立ったというか。
まあ、その分前篇の出来はトップクラスだったというか、確かリアルタイム放送の時にも見てましたね。正直面白かった。
(でも展開は気にならなかったというか、うーむ。)


つーか、ワケのわからなさ具合でもトップクラスでしたね。


結局、ラストまで聞いていても彼がなんで女性たちを操って殺さなきゃなんないのかわからなかったというか、身勝手といえばまあ身勝手なんだけど、裏切られたらという以前に最初から殺すつもりで近づいている節があるというか。
なんかしら、不幸な事故がありましたよ、というのすら付け足しに見えたというか。
リアリティがあったかなかったか、は置いておいて、説得力がなかったかというとそうでもないんですよね、主に俳優成分じゃないかと思うんですが(密かに実力派ではないのかと、とはいえ露出が主にこの系統の番組じゃあなぁ;)(設定の粗を吸収することが先立って、単体としての印象を残すことは難しいんじゃないのかと)。


にゃ、あくまでもワケのわからん存在だった時は面白かったです。
しかしだ、「自分を異形の存在だと見せ掛けるため」にせこせこせこせこと工作してるという背景が出てくると萎えるというか、その工作がりおんちゃんに向けられていた時は良かったんだけどさぁ。蘇芳くんとなると違うんじゃね、としか言い様がないというか。


なんか違うんじゃねーっ?!


さっぱり言うと、毒を飲ませたor毒を飲ませたんだよ、と思い込ませて自分がターゲットにした女性たちを操っていたらしいんですが。
(そして「死神」であるかのように振舞っていた。)
物理的に不可能とまではいかないけど、あんな状況に見せるためには、それこそ死ぬ寸前の女性たちの善意の協力が必要としか思えないわけで。


十字架の盗聴器や、精神的に追い詰めていくというところにはそんなに無理がなかったので、どうも興醒めというか。そんなに細かい、手間隙を掛ける犯罪者がいてもいいとは思いますよ? そしてわからん理屈で女の子を殺し続ける犯人がいてももちろんいい。
なんといってもフィクションなわけだしね。


しかしだ、しかし、それが両立するとなるとどうなんだというか。
そこまで行くともう少し明確な動機が必要なんじゃないのか、誰を騙そうとしてるのか、ということがどうしても印象に残っちゃうんですよ。特に犯人の語りとかがないからいいのかもしれないけどさぁ。
興醒めだけはどうにも免れんと思うんだよなぁ。
これはもう、前篇が面白ければ面白いほどそう感じるんじゃないかと思います。




てか、エピソードが全部で5つで。
毎回は無理だと思うんですけども、一個くらいは「本物」の異形がいても良かったんじゃないのかと思うんですが(なんだったら仕掛け併用で)、いっそこの回の死神がそれだったら良かったんじゃないかなぁ。
トリックは可能だと思うんだけど、本気で理由がわかんないんだよね。;
特殊な力はないんだけど、殺すことでなんらかの見返りがあるっつー、そういう、、、うーんまあ、そういう展開のつもりだったのかもしれませんね。
(己のことを本気で死神と信じ込んでいたような節はないでもなかった。)


でもなんかこう、いまいち...orz
エキセントリックには見えたんですよ、死神、だからその分、どうしてもせこせこと小細工をするようにはストレートには思えなくて、そこを演出では救ってくれてなかった。
瑕疵があったというより、なんつーか惜しい回なんですよねぇ、正直。


それにつけても蘇芳くんを騙してどうすんねん。死神よ。
(やけになったりおんちゃんとか、棺桶で寝てるとかの小ネタは可愛かったっす。)