EPISODE-1 吸血鬼連続殺人・解決篇

展開自体が面白かったかというと、妥当かなというところかね。
生き返り、、、じゃなくて、怪我が治るところも、なんとなくでも読めるよーに(定番の設定でもって)仕掛けていたのだから、もう少しあっさりして欲しかったというのが私の願いなんだけどね、それだからこそねちっこくという趣向の人にお譲りすることは可。


折り重なった女子高生、と鎖を巻きつけられた女子高生。


時折挿入されていたそのシーンが、別個のものであったのがなかなか上手いと思った、そもそも幻想が織り交ぜられていたものだから、情報としての精度は低かったんだが。そこ自体を上手く利用されてしまった感じだった。




相変わらず、蘇芳くんは妙に明るい。
己の正体を見せても平然としているところは、まー、なんつぅか、なんとなくわからないでもなかったんだが。りおんちゃんもあまり物に動じなさそうだ。
こちらの言うことを聞いて欲しい時には擦れ違いそうだがー。
なんつぅか、良い意味でも悪い意味でも頑固そうっちゅーかネ。
若い女の子に向ける言葉か。)


りおんちゃんを襲った暴漢からナイフで刺されてしまった怪我を治して、餓えてしまったのか、店に運び込まれて。
そーして、店のオーナーも彼の正体を知っているという話をする。


てゆか、あの店のコスプレ趣向は彼のためってぇことになるのか。
佐野史郎さん(何故役名を覚えんのか)は、吸血鬼の正体を知っている人間、つー風情はわりと似合うと思うんだが、あまりそーいうことをしてあげる、というタイプには見えないもので、、、いや別になにが言いたいわけでもないんだが。
ちょっとドラマめいたものがあったら面白いなと思っただけで。




十字架がなんで平気なのかとか。
にんにくなんぞ大喜びで食ってたりとか、そもそも日中にも平然と歩き回るわで(しかし正体が判明する前にその描写はなかった)(なので、もしかして日光は駄目か? とか実はちょっとだけ思っていた)。どーしてよと、りおんちゃんに聞かれるのだが。
そりゃあ、空想の吸血鬼だろ、と蘇芳くんは指摘する。


つーか、そーいう「空想とは違うんだよ」的な指摘も吸血鬼モノに限らんと、異形モノ(案外刑事モノとか探偵モノとかでも)の定番台詞にとっくになっていると思うんだがお元気ですか。
別にその辺の兼ね合いにまで新味を見たいってぇわけでもないんだが。
ギャグに関してだけは繰り返しって致命的だと思うの。他はともかくさー。


特別な力はなんもありません、というくだりはちっと良かった。


そーこうしている間に、「暴漢」の顔をりおんちゃんが思い出し。
そこにいた女子高生たちの中に、そもそも彼女の探していた友人はいなかったは、殺人も否定するわで新展開? というほどの尺はなかったが。
てゆか、サブタイトルのわりに連続してねーじゃん。
(ああ、りおんちゃんで二件(ry)




どうでもいいんだが、私が高校生だった時分には、エモノっつったらなんとなく女子高生という風情があって、痴漢にあっても付回されてもわりと当然のこととして、「むしろ自分たちの中に悪いコトをしている子がいるのだから」と耐えていたんたが(なんで私まで)(しかし当時は皆がそんな感じだった)。
どーいう理屈なんだろうなぁ、それって。
つか、パンツ売ったり売春したからって、なんで痴漢に合わなきゃなんないの?


その当の痴漢に対して、騙して金奪ったとかなら報復が正しくなくても気持ちくらいはわかるんだけど、なんで同じ「世代」ってだけで(しかも当の本人が被害者でもなく)それが当然って顔をされてしまうんだろうね。
被害者がそれを受け入れるから悪いのかな。
つっても、当時被害者だって言ったら多分、“ちゃんとした”知識人のヒト(むろん一部)にも怒られてしまったんじゃないかと思うんだけどね。




つか、少しズレたことを「犯人」が獲物を見る目。
自分がなにをしても構わないモノとして、りおんちゃんを眺めていたので思い出したのだね。いやそーいう展開だったんだが。


蘇芳くんが、なんかもー、とってもとっても愉快だったんだが。
車のボンネットに乗って演説して、たら、犯人に車発進されちゃって振り落とされるわ、それでも格好つけてるわ、痛がってるところがなんとなく可愛いわで(このサド)。


そーいうファンキーな蘇芳くんが、犯人を「狩る」ところが皮肉で良かった。
血を吸うかと思ったのに、とりおんちゃんに言われて、私も吸ってしまえば良かったのにと思ったんだけれども、そーならなくて良かった。
そだね、狩る側にはなって欲しくないかもしれない。かな。