NHK『兵役拒否』inいすらえる

古い日記からです。
NHKの一時間番組です、2002.3/17 pm9:00放送。


世界には兵役がある国とない国のどっちが多いんだか知りませんが(中国はナイ)、日本はないつーか建前的には軍隊もない。
≪徴兵制≫、数年間の強制兵隊さん。
番組の中心の青年はこいつを拒否して国から刑務所にぶち込まれてしまったイスラエルの人。
イスラエルは世界で最も人工的に造られた国でしょう、国を失ったユダヤ人のために土地の人間を追い出して建国。




当っ然、以来ずーっと揉めとります。;
第二次世界大戦のごたごたの中での約束が元だそーですから、、、長いやね、どーあってもさ。


まぁ、この揉め事も例の米国911テロルにもつながるらしいっす、ややこしorz
イスラエルは『旧約聖書』にも出てくるユダヤ人──当時はイスラエル民族の約束の地、ユダヤ人がいた時代の神殿があった聖地・エルサレムも含んだ〜、因縁の土地かなぁ。
細かいこと言いますとイスラム教の聖地でもある。
ユダヤ人はご存知、国を追われた流浪の民




ユダヤ≫の名のもとは国の名前。


別にキリストさん裏切ったっつーヒトではないっす、そういう誤解あるけど。
時にそういう誤解のもとで迫害が行われたけど。


ユダヤ人の迫害といえばすぐに出てくるナチス、んでもあれで迫害を受けたのはユダヤ人だけではないし、ユダヤ問題はヨーロッパの人間にはかなり身近なことであるらしい。
偏見覚悟で言い切ってしまえばユダヤ人は自分を守るために、周囲を信じない、生活保証がないと思う人間が蓄財に走るのははっきり言って無理がないのではないかなぁと。
それと似てると思うんですな、どんなに無茶な方法で作られた土地にでもしがみつきたい。


番組の筋は単純。
青年が兵役を拒否して刑務所行き、しばらくたって足を怪我したからと一時出所が認められ、息子の行動に反対していた父親が迎えに行きます。


「戦争は悪いことかもしれないがパレスティナの人間が攻めてくる。」
「戦争に反対するにしても軍隊は必要なのだから兵役を拒否するのは感心しない。」
「またユダヤ人が放浪することになってもいいのか」と父親の言葉は少しずつ変化していきます。
周囲では青年の行動に感化されて兵役を拒否する人間が増え、彼に続けてまた刑務所に入る人も出てきます、パレスティナの20代の女性の自爆テロルもありました。




刑務所から出てくることになった青年の足の火傷はキレイな円形、番組内での説明は入りません。
青年は父親の言葉に、ユダヤ人がまた放浪することになってしまっても構わないのではないかと笑いながら答えました。
正直、父親が酷い人だとは全く思えません、むしろ自分の息子が兵役という、苦難を避けることに気が咎めるような真面目な人でしょう。
けど、彼の息子が選んだのは楽な道ではありませんね。
んでこの父親は、青年がどんな運命になろうともけして見放したりしないんじゃないかな。


番組タイトルの兵役拒否は、戦争に反対するための抗議の形です。
ラストで刑務所に青年が帰っていきます。
話にはなんの決着もありません、五分より多い確率で、意味を為さず潰れていく抗議でしかないかもしれないです。




最初気負いもあった青年は、口数が少なくて、けれどなんだかひどく朗らかで元気そうでした、あんまり元気なので円形の怪我の意味、まだ取り違えてる気すらしてますよ。


私たち日本人は、この番組を他の国の人とは違う見方をするんでしょう、なんとなくそんな気がしました。
どんなことになっても、どんな歴史になっても私はこの番組のこの親子のことを覚えているつもりです、本当に薄い記憶の中でなのでしょうが。