修行その41 ズシズシ!もうやだ

ちょっと迷いましたが40話を飛ばしてこちらを先に書きたいと思うんですが、えー、一言で言いますととてもとても面白かったです。なにがどうってわけでもないんですが、作中で起こっていることと事態の進展に違和感がないととても面白いですよね。
ヲタに評判の良い凝った作品て、引き合いに出すのはなんなのですが。
どう考えても「そこでそんなことしないだろ;」というようなネタであってもターゲットがターゲットなので幼いテイストの話を作らざるをえなくて、その違和感というかギャップに悩まされるというか、幼いのではなくて自己中心的、というフォローのしようのない性格に見えてしまって、そこから小学生ターゲットであるということを自分の脳内にインプットしなおして納得する、という大概頭でっかちなことをやらないでもなかったわけですが。
(エピソードの性質にもよりますが、もちろん。)


あー、こいつらなら確かに敵を目の前にしても掴み合うわ、と納得。
や、巨大戦の時のゴウさんとケンの人。
納得してどうするんじゃ、という気もしないでもないですが、特に展開のためにやらされたって気はしないし、まあ被害が出すほど長い時間いがみあってたわけでもなく、さすがに危機的な状況を優先してたからいいかなと。


他がいい子でお兄ちゃん的に振舞っていたけど、そんな大人でもなさそうだもんね。
あと、ジャンさんが悩んでいる時に、あくまでレツさんとランちゃんは甘く、ゴウさんがいきり立つ、というのも今までの流れからして納得。
そしてなにより、ジャンさんが悩んで事態を放り出すのが良かった。


良かったというか、無理もないよなぁ、と思えたんですよね。
だってこの子実際、強くなりたいとかそんなことなんも関係なかったじゃないですかもともと。役目というか役割を果たすために強くなるのはちゃんと享受してたし喜んでたと思うけど、とりあえず身内優先、被害が出るの嫌ってだけ。
理央さんがそのどっちかに引っかかるかっていったら関係ないよね。


すっげーキツい言い方をすれば勝手に身内同士でわけのわからん理屈で殺しあって、それを見たこともない息子に続きを期待したなんて反発して当然じゃないかと。
にゃ、そこまで身も蓋もない事情でもないんでしょうが。
今の時点だとそう解釈するしかないし、そんな理詰めで考えなくても一対一で決闘せい、ということに気持ち悪さを感じるほうが自然よねー。てなことを戦隊で言い出してもしょうがないわけですが(戦隊には「悪」は「悪」て固定観念もあるから)(別にそれはエンターテイメントに属することなので引っくり返す必要はない)、表面に出てこない前提に含ませて話を構成しておくのには悪くないというか、いいじゃーんw




で、メレさんがそれを怒り、ジャンさんが苦悩し、レツさんとランちゃんがフォローに廻り、ゴウさんが身内の立場からジャンさんを怒り、ケンの人はゴウさんに向かって「理央からご指名されなかったからって怒るなよ」と言ってしまいますわけで。
(理央さんはいつも通りなに考えているかわかんないけど、別にいいの。)
ジャンさん、メレさん、ケンの人の順序で演技的には比重が高かったと思いますが。
シリアス的にはジャンさんの中の人問題ないもんね、あの喋り方でシリアスってちょっとキツいかなぁ、と思えないでもないんですが、その辺は脚本家さんがわりと得意だし(変なこと得意だよなぁ; でもどうやってバランス取ってるんだろう?)。メレさんとケンの人はフツーに見てて上手いもんね、この場合嫌味や悪役に嫌悪感を持たせても意味がないからそうなるとちょっと難しいと思うけどトータルでクリア。


なんかこう、かなり偉そうですが私。
正直言うとここであんまり期待していなくて、先週は話そのものが悪いわけではないんですが、非常に今更感が強く、メイン・エピソードであるだろうこの時点で中弛みとなるとさすがにどうだろうなぁ、、、ということを思っていないでもなかったんですが。
ここで見事に逆転されたというか上手いなぁ。
時期を逸しちゃったというのは多分、理央さんの事情の絡みがあったのだろうということはわかるんですが、それにしたって初期からここまで引っ張ってきたというのがいくらなんでも長いというか長すぎて特にどうこう思えない。


しかしその違和感をキャラクタにそう語らせ。
その反動でもってもう戦いたくない、という感情行動に走らせるということになると、違和感まで話に利用されたっていうか、いやぁ、本当に職人芸だなぁとしみじみと。
そして、初期からかなり身内に甘やかされてきた、レツさんもランちゃんも弟みたいにして本当に可愛がっていたということに対しての答えもこんなところかなぁと。それを言うのが敵ではなく、かなり後に参入してきて三人まとめて可愛がってたゴウさんで、その理由が理央さんに対しての拘りで。
それだけだとちょっと後味の悪い話になってしまいそうですが、引っ張るということをせず、その場ですぐにそう揶揄させてしまう、という構造でもって、それを指摘するのがさらに後に参入してきたケンの人。
んー、美しい構造だ、本当に美しいww


というわけで、今回はちょっと浸っているのであらすじとか語ってないような気がしないでもないですがメレさんの「格下ーズレッド」という響きだけで1話分の価値があった、ということでもなんだったら別に構いません(なにに感嘆してるかわかりにくいし私)。
敵も、なんか寒かったですがメレさんが突っ込んでくれましたし。
「いじめるな!」と反論してた辺りが可愛かったのでもういいです。
あとそっかー、身内からの攻撃は利かないんですか、それはありかも。