『DEATH NOTE』STORY #033 嘲笑 / #034 虎視

いやなんかこう正直、男どもが生きるか死ぬかという駆け引き(まあ特にライトなんかは自業自得なわけだけど)(その意味でのみ言うのならば捜査官のほうが危ういよな)を繰り広げている裏で、女たちが「あたしのほうが愛されているのよ!」合戦。
別に悪いとも思わないんですが、だってライトとか自業自得だし。
しかしなんだか妙なもの見せられてる気分は抜けませぬ、無理だ。


えっと、清美さんがミサミサを呼び寄せたんだっけか。
なんかこう、サブタイトルの通りに嘲笑していたような気もするんですがなにぶんにも気が遠くて、けれど作中人物のみならず、視聴者もわりとある程度そんな気分だったと思うの。あとライトもよね。
今更なにやってんだよ?!
というか、でもまあ、彼女らが自分の男を捕まえておこうとするのは生物としても全く問題がないというか、彼女らがむしろ正しい気がしないでもないんですが。
それでもやっぱりなんかが違うーっ。
いっそライトを巻き込んでライトをめいいっぱい消耗させるべきだったと今思いました、特に今は嫌いでもないんですが、やっぱりエルを殺した男だし(拘る)。
まあ、33話は女同士の戦い、34話はあれですね、宣戦布告です。ニアの。
ニアは強いのでライトと正々堂々とやりあって欲しいものですね、うんうん。


とかもう、さすがにクライマックスになると書くこともないわけなんですが。
あまり感情移入する性質ではないので緊迫感もほとんど共有出来ない上(登場人物がほどほどに危険な目にあってるのはわりと好きです、でも肉体的に脅されるのは好きくないです)、ライトが酷い目に合わないかな、わくわくってなものなので。
いえ別に、嫌いとかじゃありません、完全に嫌いだと楽しくない。
そういえばニアにミサミサが浚われてたり(もともと縁のある身内の刑事付き配慮済み)、死神のノートを持つミカミさんに監視が付いたり、そのことをライトが察知して罠を仕掛けたりとかそんなこともありました。
(ソレが本題なのでは。)




しかし案外、上手いこと工夫して面白く見せてくれないかなー、とちょっと期待してたのは裏切られてしまったかなぁ。というか、エルとニアの違いってどこなのかなぁ、と考えてみるのですが、ニアに大胆さが足りないってことでもないしなぁ。
情は薄いがエルだって薄かったよなー、はったりも利いてるし。
テンポ早いからさくさくと見れるし、頭脳戦見たいなって欲求もちゃんと満たされてるし(むしろ前半はライトがいまいちだったしな)(後半のライトはそう悪くないぞ、妙な縛りを自分に付けるところは相変らずだけどな)、まあ、直接対峙して蹴りあいやってるのが楽しいというのに劣るというのは特殊趣味を持つ私でなくてもわりと一般的に思われているような気がするのですが。


しかしそんなのを後半に求めるのはお門違いで単にエルがいいってだけよね。
あー、全く逆にエルとは似ても似つかぬ後継者のほうが面白かったのかなー、というのは今思いつきました、どうしてもタイプ的に似てると二番煎じになってしまうというかなんというか、エルなら“エルが一度やったこと”に似たことはまずやらないわけで。
その辺の兼ね合いがどうも欲求不満になったのかもなあと。


メロには特にないもんね、エルと比べての不満とか。
とはいえ、彼の利益というか指向性というか、あー、むしろ彼は絶対安全圏にはいない(分だけマシな)一部のライトへの不満みたいなものはあるのかもしれないですが。


でも、メロはライトの障害になればいいだけだもんね。ライバルはニアだし。
もうちょっと原作みたいに(未練がましく覗いてはいたのですよ、当時はエルが好きだとか考えてなかったし、なんか面白く感じないな、というくらいで)ニアとメロが連動してんじゃねぇのかとライトのことをきりきり言わせて欲しかったな、というか。。。
なんだろうこのループっぷりは...orz
話や事態そのものは進展してるんですが今までの延長上というか、どこまで行っても「他人」を道具として使えてしまうライトに対しての決め手にならないというか。そしてライトの口にする、新世界がどうこうってのもどうしてもピンとこない。
そう感じさせる気があったのかどうかも怪しいわけですけども、前はエルがいるから駄目なのだと(まあ納得、エルのことは評価してましたわけだし)、今はエルの後継者であるニアがいるからなのだと主張するわけですが。
どうも、ニアを追い詰める時に使えるツテが増えた以外の変化がわからない。




私生活では騙して利用し倒してきた女二人が角付き合わせてるわけで。
それが幸福なようにはとても見えないし、そもそも他人に気ぃ許すってのに一番肉薄したのがエルって普通に考えて寂しいだろう、、、相手が同性ってことがあんまり気にならないレベルでどうなのかと。


というわけで。
世界を左右する話だというのに、どうしても私生活とか下手すると魂とか、そんな小さなこと(ある意味で大きいのか)ばかり気になっております。


でもまあ、それはすごく間違ってるわけでもないわけか。
もはや、「ライトはどうなるのかしら」という話なんだろうね、これは。