お、あった。

今現在見れるかどーかよくわかりませんが『日本鬼子』っつー映画を見に行ったことがありまして、その中で、いかに中国で捉えられた日本軍の捕虜が真っ当な生活をさせてもらっていたか。というシーンがありましてね。
その後、逆に「そのせい」で自殺する人がいたんだよん、と皮肉ってた文章を見たんですが(実際自殺者がぽちぽちいたようです)。じゃあ、「ほどよく虐待をすれば良かったんだ!」という主張をしたいのかというと多分そんなことはないんでしょうね。


で、その皮肉成分がどこに向けられていたのかをまともに考えた場合。


「中国が日本軍の捕虜を拘束したことが悪い」ということになるのかしら。でもなー、戦争だしなー、捕虜を捕まえて身ぐるみ剥がして容赦なく虐待することは禁止されているけど、周囲の生活よりも水準の高い生活をさせていた(のだそうですよ、映画をそもそも作ろうとした人らがその集団)ことを咎めるルールは特にないと思うなーと。
一応どちらかというと、戦争仕掛けたのは日本だよねぇ?
いや、正式にはごたごたが最初なのでどっちかわかんないというのが定説ですけど、それ以前のこととかトータルに考えてなー。


でもまあ、なんとなく生活が悪かったら自殺者は少なかった気はしますね。


だからって中国側の対処に皮肉っていいものなのかどうかはなー、と。
いやまあ、素人ならば「いい」とは思いますが、その意見自体も批判の対象になるべきという気がしないでもない(否定しろって言ってるわけでなく、責任が生じてしまうんではないかという意味ですね)。




ちなみに「なんで自殺したのか」というと。
あんまり中国の人らをまともな人間だと思ってなかったor「自分たちのやったことを仕方がない」と思っていたのが壊れたからなのではないのかと思ってはみたんですが。ええはい、この部分に関しては責任が生じると思います。
もちろん自殺した方らの意思はわかんないけどね。


私はほぼ中国側に立って日中戦争を語ることになるかと思うんですが、日本と比べて「文化&生活レベル」は中国は劣っていたという判断をしています。全部が全部じゃないけどさ、とゆーか、主に扱ってる人ら近辺は教育水準高いんですけど。
全体を考えてみると「中国人が己より劣ってる」という思考がありえたと思います。


そういう人らを想定して、プライドが許せなかったのではないか、ということになると当然妄想の段です、失礼しております。
もしくはやっぱり、罪悪感、ね。
戦争から、唐突に人間対人間の世界に放り込まれたらそれはキツいでしょう。
ただ、そんなに突飛というか、ありえないことではないのではないかと。
幾つかの解釈の一つにはなる程度の妥当性はあるかしら、と思っています。




で。


「でも周恩来主導だったらしいから別に気にしなくてもいいんじゃね?」というか。
あの御仁の道徳的というか、人道的水準を中国全土のものとして考えなくても良かったんじゃないのかなー、と思ってしまいます(人死ににオチつけんな)。
私は周恩来氏のことは善人っていうよか、損得勘定っていうか利害計算が極まったところにあるのが彼なんじゃないのかと考えているんですが。「未来のために」。


悲劇は、起こすの簡単ですが。
対処するのはとてもものすごく大変です。
だからこう、悲劇の「責任を取る」「癒す」方向に動いたことに関しては、どんなに見当違いだったり事態をむしろ悪化させたのだとしても否定はしたくないかなぁと。