『DEATH NOTE』STORY #029 父親 / #030 正義

エル、カムバーックという無駄なことを叫んでみるわけですが。
とりあえずスピンアウト映画に関しては調べてきました、是非骨子だけでもいいから原作者さま(当然漫画の原作者さんね)に噛んでいただけると嬉しいなー、と思いますがどうなるのやら。まあいいや。


しかしなんか2部になってからスピードが早いというか、29話で“キラ”からニアの周囲の人間をノートを使って一斉に殺すのでその瞬間に踏み込め、という申し入れがありまして、そのことをライト以下が承知し。
そのタイミングを完全に合わせるために、ライト父が死神と目の取り引きをすることに相成りました、と。
まあノートを取り戻す機会は他にないということなのかもしれないけど、この取り引き対してほとんど誰にも引っ掛かりがなさそうだったのが気に掛からないでもないです。だってこれ、今まで通してほとんど始めての直接的な申し入れでしょ?


相手が「火口だったこともある」という認識の上で、なんでそうあっさりと決断してしまうんだかよくわかりませんでした。つーか、ちゃんとその過程が描かれていたのかもしれないけど、個人的には感じ取れたってことはないよなぁ。
前半はクドいくらいに描かれていた印象なんですけどね。
んにゃ、エルに関してだけでなく、それぞれの捜査官に関してもね。




でも、ならこの話でどんな反応を示して欲しかったのかというと、それもよくわからないんですけどねぇ。確かにパズルチックな状況の組み合わせで、前半よりもニアらが思い切ったことをする分ダイナミックな展開と言えなくもないんですが。
それが面白いかっていうと、別にそんなこともないよねぇ?
やっぱり最終的には頭脳戦になってるし、そもそもそれが売りだし。


なによりも登場人物たちがただの駒のように見えたら面白くもなんともない。
個人の意思を「無視する」という段階を踏んでいてくれたらそれはそれでいいんですよ、もちろん。理にかなってるし、けれどそもそも最初から台詞を並べているだけで感情が存在していないように見えたらそれは「障害」として認識することは出来ないというか。
単に延々状況説明されているようにしか見えない。
“ドラマ”とは違うものに成り果ててしまうような気がするんですよ。


つーか、最終的にいくらなんでも危険すぎるノートだから他にどうしようもない、という結論になるのはわからないでもないし、ライトの算段もそれを前提にしているというのはいいんですが。
だからって今まで共同戦線を張ったことのない“キラ”の作戦に乗るっつー状況にしてはなんかあまりにも不自然というか。ライトの計画を構成するための駒にしか見えてこないわけてなんですよ、まあノンフィクションならそれでいいと思います(多分説明不足なんだろうけど)。
でもフィクションでそう思ったらすでに見るに値するものじゃない。
その結果、展開が早くてもだからなんだとしか思えません。


というわけで、結論としてエル戻って来てー。
などと冗談としか思えない内容で締めておきます。まあ本気だけど、結論もわりと本気なのでやっぱり半分くらいはどうしても冗談なのかもしれませぬ。




ライトの計画の一番の目的は、ライト父にニアの本名を見させ、その名前をノートに書かせることだったようで。なんというか、特に破綻があるわけでもないものの、費用対効果っつーか、確かにその確率は低くもないけど確実性に乏しいというか、ひたすらの偶然頼みというか。賢い計画だとはさすがに思えません。。。


まあ結局ライト父の親子とも思えない高潔さが災いしたっつーかなんつーか、ニアとの対面はあったものの、最終的には失敗してしまいましたとさ。
いやでも、ライト父が積極的にニア殺す意味ってないよねぇ?
なんでライトがそういう結果になると思い込んだのかが正直よくわからない。


ライト父がご臨終されましたが、もはやリュークの言葉のみを墓碑にしてさくさく話は進みますっつーか、命が失われることのあっけなさも理不尽さもなんかあんまり描かれなくなってきたような気もするのもちょっと気掛かりなところです(重さはこの作品ではいい)。


30話は、“キラ”のメロへの包囲攻撃。
てゆーか、どう考えてもライト=二代めエルのされたことに対する報復行為という状態してしまっているので、もうとっくに疑われているからいいものの、そうでなかったらと思うと人事ながら背筋が寒いです。
う、疑われてももうすでに構わないってことなのかなぁ;


なんというか、キラ=ライトが2部になって少しは成長するかと思いきや、あまりにも昔のまんまなのでかなり切ないですねぇ...orz
シリーズ通してこの辺の描写は一体なにを演出しようとしてのものなのかなぁ?


それとももしかしてもしかしたら“キラの裁き”という、作品の中核になることはなくなった事態へ感じなくてはならないはずの疑問の変わりに、ライトは常に幼い人格でなければならないということなのかしら。