#4「恋するゾンビ」

なんというのか、受け身だなと。
いや、『パンシャーヌ』みたいな形式っていうか系統の話でそんなことしてたら呑まれて終わりじゃないかという気もしないでもないんですが、なんとなく話を作った人の気質が真面目で受動的というかなんというか。


「千個の善行」なんかだと軽く2年で(一日2個ペースくらい)成仏してしまうんじゃないかとか、お前ら5百年前が何時代だと思っとんねんとか、そういう細かい突っ込みどころはあるものの、それで笑うのってのは難しいわけじゃないですか。
誰かちょっと待て、と作中で言ってくれるのを他の人らが流すとか、そういうプロセスを経てこそですよ。妙というのと笑えるのは微妙に違うというか。
変なことはわかるんだけど、放置プレイというか。
それがマイナスということは別にないんですけど(話の邪魔にもなんないし)、しかしあったからってどうってこともないんじゃないでしょうかとか。


まあこの際、“呪い”を江戸時代(自称)のごく普通であったろう街のにーちゃんがいきなり使ってたことなんかは物語りの進行上必要なんだから(そうか?)いいとして。
でもなー、それで置いてけぼり感を味わったかというとそうでもないしなぁ。
ああ必要だしね、とその場で考えちゃうというのはどうなのかしら。




なんというか、極めて生真面目にシュールだった気がしますー。


どうしたら奇妙なのかということを、ひどく真剣に考えているというか、頑張っているというか。あまりに真剣で、なんか外してるにも関らず、悪く思うことも出来ないという、しかも未熟なのかというとそれもまた違うような気がするというかなんというか。
フツーの話なら、充分書く能力あるよねぇ? この人。
生真面目な委員長タイプとか担当させたら可愛く仕上げてくれそうだなぁ。


というわけで、ここまで前置きで脚本氏語りでした。
(ちなみにお名前把握してません、2話とは絶対同じだわ。)


で、今回ゾンビが二体出てきてたわけですが、実は以外と「二体いる」ということの飲み込みが遅く。えーと、うーんと、そうそうパンシャーヌが本気で悩み始めた辺りになってからやっと、という遅いというより明言されて始めて認識したというかそんな体たらくでした。
いやだって、この手の話って複線とギャグの境が曖昧でー。
悔しいかというと別にそんなこともありません、あと効果になってたかというと(そういう作りの場合もありますね)そういうこともないですね。


まあ、二体の見分け方があんまりにもあんまりだったのでいいのですが。


そっかー、黒子と毛かー。あれは何度も何度も何度もしつこくリフレインされていたんですが、内容のあまりの脱力っぷりに少しも煩く感じませんでしたよ。
ゾンビに黒子毛があるということをちゃんと認知してくれるくらい、しっかりと向き合うパンシャーヌってやっぱりこう、素敵ですよね。
いつも丁寧な口調でいいなぁ、と思ってるんですが。




スーパーヒロインが出てくる話だと、なんというか変身ヒーロー物でヒロインの領域である「信ずる」とかなんとか、そーいう傾向に偏るのかしら? などという偏見が実はこの番組を見る前にはあったんですが。
そうですよね、女の本質ってそんなじゃないよね。
いざとなったら正義の側であるはずのお巡りさん(しかも義弟)でも峰打ちでぶっとばしちゃうくらいだもんね(前話)、ゾンビが実は悪い人でも腕力でなんとでもなるんだからとりあえず話を聞くという姿勢はとてもよろしいと思います。


じゃなくてだ。


えーと、義弟が墓の側で巡回中にゾンビに出会いましたよ、信じてなかったんだけどなんかいるよと。でも見てると掃除したり、墓に花を飾ったり(鉢植えっていいのかしら??)、アライグマに襲い掛かろうとしているように見えたので変身しましたが。
実はアライグマに餌をあげようとしていただけでしたと。


ああ、そもそもパンシャーヌがゴミ捨ての時に、ゴミを漁ってたんですね。
パンを見つけ出して、それをアライグマ(ぬいぐるみ)にやろうとしていたと。


で、「いい人じゃない」とすっかり感心したパンシャーヌは話を聞こうと自宅へ戻り(家族が帰ってきたらどうするのかなぁ?)、なんかそしたら弟と5百年前に一人の女を巡って争そって、呪いを掛けられてしまったんだよと。


そいでもって、なんか実は弟もゾンビになってたんだよー。
ということなんですが、あれですか、娘さんは結局逸れただけだったんですか、弟もそんなに悪いことするのに向いてなかったということなんでしょうか。兄はとっととノルマ果たせばいいような気がするけど突っ込んではいけないところなんでしょうか。


ところで俳優の節約を兼ねていたんだかどうか、とても気になりました。
(本題に触れずに済ますつもりなんですか。)