第十六回「闇を裂く柳生の剣」

書く前のレビューのメモ一覧、てのが作ってあるんですが(なんぼなんぼでも多すぎやしませんか)、この回に関してはそこに一言「エンケン」と書いてありました、後悔はしてません。今後この方が出てくるたびに見分けが可能、という俳優さんが増えてなりよりです、もうちょっと、、、と思う気持ちはどっかにしまっちゃいましょう。


それにしても釣り合いの取れない夫婦だよな、というか。


まあぶっちゃけて、『ライオン丸G』のジュニアさんなんですが、他の特撮に出てくる場合と違ってコスプレをするんじゃないかという心配(前例がないにも関らず、必ずそう考えるという自信がある)はなかったんですが。
なにぶんすでにコスプレしてるからー、というのもなきにしもあらず。


しかしそれにしてもあらすじというものがさっぱん、と頭に残ってません、つーか、第1話でおりんが命掛けで逃がした昔の仲間まで引っ張り出して殺して、という使えるものはなんでも使う、というのが潔いというのかもうちょっと話に創意工夫をせんかいというか。
別に詰まらなくはなかったし。
夫との葛藤&その仇討ち、という展開そのものは及第点なものの。


それでもどうしても「なんでここでこの人が、、、」という思いをどうにかして下さるほどの出来では全くありませんでした、足りてねぇ。出来としては別に悪くはないんだから、むしろ必然性が高くしてればそっちのほうが楽でいいと思うんだけどなぁ、いっそこんな時こそなんでもやりますな便利屋さんの道悦氏が知ってて罠を張ったんだよーん、てな展開ではあかんかったのか。
初回で逃がした、というところもすでになんか緩く見えてたし。
あの人が見付かっててもそんなに違和感はなかったんだが。


好みの問題で夫との間で彼女を揺らしたかったんでしょうか。
ちなみに、おりんの昔の仲間の名前、よく覚えておりません、さすがに不便なんだけど思い出せないものは仕方がないですはい。




えーと。


おりんが逃げ出す時に、「斬った振り」で逃がしてあげた女の人と再会したらば、その夫はちょーど出世を掛けておりんを追ってくる柳生系の人(一応おりんたちと渡り合える程度の腕、というような意味合いらしい)(一般人相手だと瞬殺だもんね)でしたよと。
妻も夫も、ちょっとずつ迷いはしたものの、最終的にはおりんを逃がす方向へと傾いた挙げ句に道悦に二人とも斬られて、毎度間に合わない弥十郎さんが駆けつけたものの。
やっぱり間に合わなかったので二人分のお墓作りましたよ。


という、ドラマ部分を抜くとそんな感じの展開です。


いや、人情ドラマ部分が悪かったという意味でこういう書き方をしたのではなく、むしろかなりいいほうの部類なのではないのかとは思うんですが。この番組の水準高いドラマと比べても(とても水準が高いと思います、そこだけは)。
しかし話の組み立てがひどいじゃないですかこれ、正直。


最初から最後まで、一体なんのための話なんだかわかりゃしない。
おりんが唯一能動的に救った相手を、もんのすごい偶然というなんの説明もないまま引っ張り出してきておいて、彼女の身元も聞かずに娶ってくれていた、ちょっと出世の遅いけど腕はいい、そもそも公儀のお尋ね者を追い詰めようとしていただけのなんの罪もない夫とともに無残に殺させる。
だったらそれは残酷な話にするべきなのだろうに、おりんの嘆きすらシーンとして存在させず、「夫と妻のちょっといい小話風」にて終了。
なんじゃこれは、おりんの存在は噛ませかなんかですか。




いやだからー、逃れ逃れてきた妻と、それを受け入れた夫。
妻は昔のしがらみであるおりんのことが見捨てられない、という葛藤の話としてはベタながら悪くはなかったと思いますよ。なんか夫婦の釣り合い悪いような気がしたけど!
(それは気のせいです、この人は唐突に歌いだしたりしませんぜ。)


しかしおりんがドラマに絡まんじゃん!
「昔のしがらみ」「命の恩人」というだけの小道具であって、別に彼女じゃなくても全然構わないじゃないかこの話ーっ。
それが悪いとは言わないけど、こんな後半になってから一体なぜに...orz


言っちゃ悪いんだけど、おりんの昔の仲間、命を助けられた、、、あ、お初さんか、お初さんのキャラクタが立ってないというかなんというか。そもそも1話ってほとんどそんな暇なかったじゃないというか。
あの時点では仲間にそんな拘ったりしてないコンセプトだったから交流少なかったじゃんというか(それはそれで悪くない話でしたが)、そういう大前提が覚えられているとは思えないというかぁっ。


やっぱり、構成雑かったです、話はともかくとして。
話で取り返すことは不可能じゃないけど、難しいと思うんだよなぁ、どうしても。