第九回「激闘! 御三家の陰謀」

ぶっちゃけ、わけわかんないところが結構面白かったです。
途中で気付きましたけど、2時間スペシャルだったんですねー。


えーと、まず毎度恒例のおりんと「親切な人」との出会い。
宿に踏み込んできた領主の不正に泣く農民らを、さくっと宥めて己が江戸に行き、その陳情を肩代わりしてくる(もともとそのことを知ってるよ)、と慰め。
その農民を取り押さえる時に手助けしてくれたおりんのことも、鷹揚に笑って、家に寄りなさいと言ってくれたんですな。


珍しくもおりんとはほとんど関係なしに殺されてしまいましたが。
えー、勿体ねー。。。
まあ、殺してたのは道悦さんだったけど、通りすがりで事情くらいはわかってたもののちょっとその場にいる人物に取り入るためにさくっと殺す。
いい感じに悪いと思いますが、些か節操なしの印象は否めません。
がしかし、この際とことん極めて欲しいかと思います、後半で悪役人を殺すために踏み込んできたところまで行くとそれはそれで一つの味かと思いますし今後に期待。




上の息子さんのお父さんとおりん。
そして道悦と一時的に組むことになる悪代官(認識が適当すぎやしないか)、そして領内に存在する隠居のご老人「花屋敷のご老体」。


そしてもののついでにおりんのストーカー、弥十郎
最近は結構気軽に助けてくれるようになってるし、おりんの態度も軟化してきてるし、中の人も好きですけどやってることはやっぱりストーカー。いっそ最初から同行せんかいとたまに呟いているんですが、そもそもおりんは宿賃とかどうしてるんでしょうか。


そして弥十郎の手の者である人もたまにおりんを助け。
今回初参入の「朱里さん」という謎の女性、これはなんか偉い女性が派遣して来たようなのですがなんで派遣されてきたのか、他の面子らが調べてもわからないという。


という面々とそれぞれの事情が錯綜して面白かったかといえば、はっきり言ってそれはわけがわかんらんかったとしか言い様がないんですが、画面の向こうの登場人物が「へ?」「何事?」「なんで?」とやっててくれて、特に気にせずしばらく見てればあっさり登場人物たちの所属が判明することもあり。
そしてなにより、数は多いものの道悦氏以外のほとんど全ての面子の「動機」がシンプルだったのでイラつかずに済みました。


ご隠居はちょぴっと夢見ちゃっただけだし。
悪代官(だから違う)は出来た同僚への嫉妬丸出しだし。
おりんを助ける朱里さんはおりん関係者の人から頼まれたってすぐにわかるし。
弥十郎+左助(手の人です)は事態を見守ってるだけ。


んでもって、最初に殺されちゃったお兄ちゃんのお父様はもともとのおりんの父親経由の知り合いだったとかそんな感じっぽいですよ。


全体の話の流れは結構面倒くて。
え、え、今はどこの人たちが動いてるの、この人たち誰? そもそも道悦さんの目的って一体なんなのよ、つーかお頭さんが自ら延々と出張っててその間の≪手鎖人≫の仕事っつーか任務とか大丈夫なんかいなというか。
いろいろ気になることはないでもないんですが。
そのごちゃごちゃっぷりというか、理解出来ないところが意外と楽しい。


道悦さんがおりんの持ってる「密書」を狙ってるのはわかるんですが。
(そして今回初めて自分の持ってる人形をおりんが確かめてたりするんですが。)


しかしだからと言って、悪代官を斬ってた理由がわかんないというか、むしろお父さんのほうを守ったようにも見えかねませんよあれというか。もうちょっと経って劣勢になってからでも別にいいじゃんというか。
美意識が許さなかったということなんでしょうか。
非情なハズのお庭番の系譜の人たちがそんな私情丸出しでいいのかとか。
でも悪代官(違うんだってば)斬ってたシーンはわけわかんなくても良かったっす。




話としては、、、息子さんともう一人が殺された以外はメデタシメデタシで、いいのかな? まああのお父様が生き残ってて悪代官が死んでるだけであとはなんとでもなりそうな気もしないでもありませんが。


どこがってわけでもないんですが。
なんとなく詰め込んだ勢い重視に豪華な話って感じで良かったです。
てか、登場人物たちが一緒になって「あり?」と首を捻ってくれているというのは重要な要素だと思いますね。要するにそれは、視聴者にとっては事情がわけわかんないってことをきちんと理解してくれてるってことだし。
そういう態度があればわかんなくても安心していられる。


いや、明後日な方向に褒めてばかりいますが、たまにはこういう回があってもいいかなと。