第8話「水に潜む魔」

――直球で来やがったなっ!!


とか身構えてみましたものの(なんの警戒だ)、もともと地域密着型だからなぁ、そりゃ違和感はばりばりしましたが、方向自体には突っ込みにくいよなぁ。
でもどーせなら、もちっとストレートに伝えてくれると嬉しかったです。
いっそケンジくん辺りに、腕ぶんぶん振り回させて「自然を守りましょー」とか言わせたほうが逆にスマートだったよーな気もしないでもないんですよ、いや、なんじゃそりゃって感じなんですけれども。


ああいう、つーか「こういう」テーマを扱ったら、そりゃもうどんなに迂遠に表現しようとしてもメッセージ色が強いって見えるんですよ。別段普遍的ってなわけでもないですが、今ってのがそーいう時代なんですよね。
10年くらい前なら、この形が正しいでしょーね多分。
でも今は違う、さくっとすぱっと行っちゃいましょ? 遠回しにした分だけ、余計な贅肉付けてるみたいなもんですよ。
なんとなく伝わるっちゅう兼ね合いにはならないんですよ。
「自然保全」(「保護」と呼ぶのが一般的でなくなったんスよね)(どんなに頑張っても所詮現状維持以上のことが出来んからー、とかで)を口にしたら、囁こうがどーしようが、大声で拡声器で叫ぼうが、あんま印象は変わりませんしー。




「虚ろな現代社会!」ばばーん。
「希薄な人間関係をどうにかせねば!」系だとよほど上手くやってくれないと許しませんけどー(だって系統が違うし)(むしろこの辺は『クウガ』は許す)(クウガで自然破壊とか扱ってたら許さない)(違うモンは違うんだッ)。
あ、前回のおとーちゃんとパンクな息子はコレと全然違います。
あんなのは十数年以上前からやってっから別にいいの。


でも下手くそでした。はい。


どっちが直球だよ、お前だよ、と突っ込まれそうなんですが、まあリンちゃんのことをなんだかんだと名前で呼ぶようになってましたり全体的には気に入ってはいるんですが。
てゆか、お兄ちゃんとケンジくんを間違えたくだりとか、開始2分で池を出して、故郷のお母さんと電話して、お兄ちゃんの情報が与えられて、なんとなく不在も察することの出来る、というものすごいスピードで進んだところとかは良かったんですよ。
うわ、早ー、とか思わず呟いちゃったもんなー。


てか、テンポさえ良ければ多分気にならなかったと思うんですけどね。
定型のエピソードは、引っ張られるとどーにももたつくし。
ノローグ(要するに独り言)の多用をせざるを得ない形式ってのもわからんでもないんですが、ちょっと行き過ぎっつーか、あざといとまでは言わないんですが。
お涙頂戴系ですよね。


テーマがベタなんですから、ちょいと気ぃ使って欲しかったです。
まあ所詮、笑いがあれば全てを許してたと思うんですが(そこか)。




リンちゃんの故郷から蛍が消えたそーで。
そいでもって、彼女の若くして亡くしてしまったお兄ちゃんが、その蛍の保護の署名活動をしてたってことをしんみり思い出していましたら(その前に池に散策に行ったことも関係してるっぽかったっス)。


水を汚す魔獣が登場ー。


笑い処があんまりなかったせいですかねぇ、姿形は笑えるんですけどアレ、なんだか今までで一番性質が悪く見えましたが。足が超早い触れ込みなのに、子どもたちを追い掛け廻してるだけってのが所詮いつものヤツらです。
でもまあ、水がどろっと真っ赤になる光景はちょっと怖かった、かな?


激しく『クウガ』を思い出したんですが、どう考えても絶対クウガ自体は見てると思うんですが業界人さんなら。微妙にデザインがそれっぽかったような気がするんですが、別にいいんですがそんなことは。
クウガを思い出すとどうにも微妙に気が引き締まるのに(死者全カウントなんてあの番組くらいでしょう多分;)。
しかし、やってることはいつもの「脅かし」なものでなんだか混乱が。。。
や、誰が悪いわけでもないんですけどねー。;




まあロジックがもうちょっと存在してたら、エピソードが栄えたかなとは思います、リンちゃんの場所の特定方法はあれだけじゃロジックとは認められません! せめて魔獣の行動原理をちゃんと設定しましょうよー。
ちょっと期待しちゃったじゃんかよー。


部屋一面のぬいぐるみとか、不動のおっちゃんが面白かったです。
てゆか、どうなるんですかね、その辺は(子持ちですよ彼女!)(小学生の回のお母さんだよね、あれ?)(違ったらかなりごめん)。
メインにも是非笑いを下さい、そのセンスでいいです、笑いを交えてもそれでも伝わるくらいメッセージをきちんとしたらいいだけです。その程度で揺らぐよーな内容なら、そもそも伝えるほどではないよーに私は思うのですよ。


お兄ちゃんとの関係みたいのは好きでしたよ私、だから尚更ね。