(最終回)STORY.10

う、うーん、まあ、悪いエピソードではないんですがこれ自体は。
Aちゃんがどうもこう、仲間たちとの縁が、ないわけでもないんだけどまだまだこれからというかなんというか、むしろ刑事の若いほうとがよっぽどマシな感じになっているとか(男女の仲がどうこうじゃなく)(どう見てもかなりロリコン)、ある意味で彼女で話が始まったから彼女で終わるのは間違ってはいないとも思うんですが。
しかしこれは≪ドールハウス≫を経由してのAちゃんと刑事たち二人の話だったんかい、とまで思えてしまうというか、あの二人のほうがはるかにキャラ立ってんだもん。。。
いや、レイコさんはさすがに事態には関わってるけど。
関わってるけどメインという気はしない。


なんとなくなんでかわかんないでもないけど、なんであの頼りないはずの刑事Aが(その呼び方は)(若いほうがBです)帰ってきた途端にほとんどなにごともなかったかのように事態が収束してしまうのか。
でもわかんないでもないんだよ、なんとなく!
彼なら確かに口をつぐまないってわかるしさ、とっとと出るとこ出ちゃうからあとで処分するくらいしか出来ないけど、コトが大きくなりすぎてて明るみにさえなればあとはなんの問題もないというか、むしろ刑事Bが情けなさすぎるだけかもしんないというか。


とある男が海外から帰ってきましたよ。
したら殺人事件がね。
その上、その拳銃がAちゃんの家族を惨殺したものと同じだったんだよーんと。




要するに隠す気とかないんだよねこの犯人。
そういうふうには語ってはいませんでしたけど、どう考えても特に己の身内が警察関係者ならばそのくらいバレてないと思ってないはずがないというか。どこまでやらかしたら父親が隠しきれなくなるかでも測ってたんじゃないですかね。
人を殺さずにいられないのだと仮定してもなお妙なんですよ、こいつ。


はっきり言って、隠すにも限度があるような気がするわけですが。
下手に隠したものがあまりにもあまりであったから、隠したということ自体が罪になりかねなくて(刑事犯になるとまでは思わないけど、社会的にまともに扱われなくはなりそうなレベルかと)、で結局。
その隠蔽手段は刑事BとAちゃんの命を脅かすほどのものでありましたとさ。


で、ドールハウスすら対抗を禁じられてしまいましたよと。
まあそんな流れというか、そんな話。


いや、やっぱり『ドールハウス』の最終回としては絶対ありえないとは思わないんですが(ドールハウスの仲間の絶体絶命ではあるし)、でもなんかこう、Aちゃんとドールらの打ち解け具合がいまいちというか。
ここから関係が始まるんだな、としか思えないんだもん、どうしても。
でも、10話もありゃ、なんらかの関係を描くのは可能だった気がするのよね。




存在感がねぇ、Aちゃん、刑事二人、レイコさん、までが時と場合によっては順位が変わり、その下にその他ドールたちっていう順位がどうしてもどうにも揺らがなかったというか、それが即欠点ではないにしても、ドラマ単体としては面白くてもなんだか違和感は拭えなかったなぁ、というかねぇ。
なんか話からAちゃん浮いてんだ。
“そういう子”なんだけど、そういう子のまんま、ちょっと変わりかけてきた、かな? というレベルで『ドールハウス』という話そのものが終了ってのは、一個ずつの欠点はいいとしても組み合わせてしまうとどうにも小さくはなかったです。


んで、刑事Aが全ての事態を収束させたんだよ!
彼が出向先から帰ってくることによってなにもかもが好転したんですよ、まるで当然のように、そしてレイコさんの心も揺らぐさそりゃ。むしろいなくなったことによってその存在が意外と大きかったことに気付かされたよね、しかも当人は気付いてないよね。


というのはとてもいい話だと思いますが、だからなんの番組かと。
刑事Bが命を掛け、刑事Aがそれを救い。
まあいい話ではあったんだよ、その展開そのものにケチつけたいわけではないんだってば、Aちゃんの事件が解決したのは幕引きとして相応しいと思うんだよ。それに、刑事Bが命を張ったところまではむしろドールたちとの対比としてもありだったとも思うよ。


残りのドールたちの影がなんぼなんぼでも薄いんだよ...orz


基本的にその問題は最終回になにも唐突に湧いて出たわけではなく、もともと結局、キャラクタとして弱いってのはずーっと番組が引きずってたことではあったんですけどね、一人ずつのエピソードも見せ場もあるにはあったんですけども。
どうしてなのか、ということを考えた時に、まだこれって答えは出せないかなぁと。


わりと丁寧でちゃんとした作りの話だったとは思うんですが、今一つ受けがいまいちだったというのはそういう部分なのではないんでしょうか。Aちゃんレイコさん、刑事二人がいればいいじゃん、というふうにいかないのがむしろドラマの不思議というか。
二人の特殊女性捜査官のコンビ(その他戦闘員)という話として成立させていたら、また全く違う受け取られ方があったんじゃないかとも思わないでもないんですよね。