STORY.09

一時間とは思えない密度っつーか、うんまあ、いろんな意味で二時間モノっぽかった回でした(それとも、そのほうが良かったのかなぁ)。
「あきこ大臣」がどーも明らかになんかこー、とある人を思い起こさせましたが、その思い起こさせるところを含めて有機的に働いていたかと思います。
引っ繰り返しも、早い段階で見当が付く人。
少し遅れて、もう少し、とだいたい三段階くらいになっていて。


しかも、どこで読めてもそれなりに引っ張られるという辺りが非常に手堅く悪くない、むしろそーいう造りだと衝撃の展開! などというのを歯牙にも掛けてないっぽい感じで好印象。下手に犯人の動機に凝らなかったのもよろしい。
きっつい女性大臣の性格がどーとか、必要以上に突かなかったのも良い良い。


でもなんか正直、盛り込んでたのがシャープに削られた気もせんでもないけどね(レビューを書いてみて始めて気付いた;)。二時間ドラマとか書きたい類の人かもね。




とはいえ、その辺の贅肉のなさはまあともかくとして。
しかし、テンポの早さや切れ味の良さ、意外ともたついた≪ドール≫たちなんてのはちゃんと最初から狙ったものでしょうな。w
そーだよねー、シリーズ物はそうじゃなくちゃ。
連続登場人物でまで、さっさか片付けて欲しくないよ。
そーいう役回りの人らは、データじゃないんだ。


しかしまあ、ゲスト的な人は少々「データ」として存在しているということなのかもね(映画はまた違うような気もしないでもないけどそこはよくわからんな)。


今回の話は、「あきこ大臣」とかいう大物政治家がー。
(必ずそう呼ばれるからそのまま覚えてしまった。)
どっか外国の要人だかを呼んで、≪ドールハウス≫に来るはずだったので皆で張り切っていたんだけどなんか彼女の気紛れで急遽ソレが取りやめになり。


女の子たちが膨れていると、今度はやっぱり彼女の気紛れで突発的に計画された温泉旅行の警護に切り替わりました、トサ。
なので仲居さんに女将さんに変装ですよっ。


ところでなんで「あきこ大臣」むくれてるの??
その辺にひょっとしたらなんか意味があるのかと思ったんですが(女の子たちもやたらと絡まれるし)、削られたのかもとから単に性格的複線にすぎなかったのか、それともドールたちの見せ場だったのか(嬉しくない)特に意味はなかったよーです。




あと、ミカちゃんが浚われてたのは余計だった気もします。
てゆかさぁ、拉致監禁話ってこのシリーズの中ですでに何回かあるし、しかしそれが売り、というほどには定着してないし。話全体をそれで通すのならともかく、いまいち必要とは言いがたい展開だったよーな気もしないでもありません。


とはいえ、刑事B(若いほー)(今回嫌なヤツと組まされましたよっ)との擦れ違いっぷりなんかは面白くないでもなかったんですけどね。
費用対効果っつーか、その目的のためだとバランスがちょっとなー。。。


んでまあ、ミカちゃんが浚われてた理由とかは内緒、別に説明が面倒いからとかではありません、いやちょっと省略できてラッキーと全く思わなかったわけじゃないけども。




もともと刑事Bに温泉旅行に誘われてたんですヨ。
どっから突っ込んでいいかよくわかりませんが、ミカちゃん(as安達祐美)が。不味いのではないだろうかロリコンじゃんっ、みたいなところはまあ不問にするとして(年齢的に大丈夫なんだといくら脳に言い聞かせてもー言い聞かせてもー;)。


ところが刑事Bのほーは「あきこ大臣」の警護に廻され。
ミカちゃんもミカちゃんで、その関係の相手に浚われてしまいまして。


温泉地で偶然に合流。まあその辺は上手いと思いますが。
そーして、他のドールの面子とも最終的に合流していくという流れで全体的に良かったと思います。あとは犯人、その裏の絡み。
見せ場の撃ち合い、クライマックス。
一度犯人を取り押さえて、それで真犯人がー、というようなのも。




なんかこー、理詰めだったんだよなぁ。;
最初のほうはとにかくテンポがよくて、かなり熱心に見てて、一緒に見てた母も結構褒めていたんですが、なんでかある程度の時間が経過すると、同じテンションや丁寧な造りは少しも変わっていないにも関らずー(そもそも会話が上手かった)(これもずっと)。
なんか意識が飛んじゃったんですよね。


うーん、適度なヌルさなんてのもあったと思ったんだけどなぁ?
ただ、感情移入する隙があったかというと、なんとなくそれには足りなかったよーな気もしないでもないですね。
欠点は私が書いた点も含めて、一個もない。長所は正直多い。
最後まで一定のラインをすーっと通っていかなかったなんて言いませんよ。
けれど、手放しで面白かったかというと、少し疑問なんですよね。
(うんもちろん、評価できる相手だからの辛口評価ですヨ。もちろん。)