『Mr.&Mrs.スミス』

『Mr.&Mrs.スミス』
監督:ダグ・リーマン
出演:ブラッド・ピットアンジェリーナ・ジョリー
  /ヴィンス・ヴォーン


まあなんと言っても見所は「10点」という囁きなわけだが。
こんの馬鹿夫(つーかそれはオチ)。


アンジェリーナ・ジョリーさんは知らんかったんですがね、“実際に恋人同士だった映画”特集で後半を占めてたんですが(途中から男優の名前のみに...orz)、アンタ映画のたびに男変えてんのかよっ?! という気持ちにならなかったのはなんでかな。
なんかさー、他意なく対等な相手を欲しがってる気がすんの。
あと、ブラッド・ピットさん超お似合いです。
妊娠してなくてもゴールインって感じ、お幸せに!


お似合いってやっぱりさ、「割れ鍋に綴じ蓋」が最強だよね。
きっと実生活でもたまには殴りあいをしてんじゃないのかと(俳優だしやんないんじゃないの?)(お互いプロ根性が強そうだ)、思ってしまったりすると和みませんか。っつーか。




これは映画なわけですが。


お互い敵対組織の殺し屋同士だった。
しかもそのことを知らずに同じターゲットにかち合って、お互いに失敗、どちらの組織も24時間以内にその相手を殺さないと自分が抹殺されるー、という掟でもって夫婦が殺しあったりするわけなんですよ。


まあ実はちょっと倦怠期だったんだけどね。
みたいな。


夫婦としての倦怠期とその「殺し合い」とか明らかに同列に位置付けられてました、てゆか倦怠期の延長で殺しあうか普通(いや最初はシリアスに、情なぞ捨てて! という感じなんだけどそれなりに長い付き合いなもんで、顔を合わすとどうしても情が戻り)(情が戻ったついでのよーに倦怠期も戻る)。
(そこまで戻らなくてもいいのでは。。。)




まあご覧の通りの馬鹿設定。
ご都合主義とか偶然多すぎとか言ったら「誰でも見たらわかるから」とか冷たく返されそうな勢いですが、しかし案外と画面には迫力がありまして、偶然のいくつかにはちゃんと合理的な説明も付けられておるわけですよ。
(少なくともターゲットが重なった点については納得した。)


なのでちょぴっとはらはら展開を見るわけなんですよ。


まあほら、俗にいうリアリティってやつですね。
なんで今更こんな映画で(しかも「史上最凶の夫婦喧嘩!」という煽られ方してて)(凶の字、違くね?)、それなりに胸を痛めなきゃならんのだろうか、いや、夫婦の倦怠期が案外真に迫っててそっちは別にいいとして(いいのか)。
もしかしてアン・ハッピーエンドなんてありうるんだろうか。
えー、やだー、ちょっとー。


みたいにちょぴっと思ってみたりするわけですよ。
ほら、どっちも単独ではそんなに好きじゃないけど(嫌いじゃないし名前を覚える程度の興味はあるけども)、セットだといい感じー、と素直に思えるしで。せめて最悪でも両方揃っての討ち死にとかであって欲しいとかなんとかかんとか。
映画が進むたんびに考えていたわけですが。




まあ、リアリティあったほうが正しいよな、この映画は。


エンターテイメントとして正しいんですよ、単純に「楽しさ」につながってるんですわ。まあひょっとしたら娯楽を理解するセンスとかが必要なのかもしんないけど、素直に頭空っぽにしてたら別に大した能力いらないんでないかなぁ?
夫婦それぞれの殺しが異様に派手とか。
夫が妻に「ターゲット人数」で負けてたことにがく然としてたりとか。
(ちょっと待って、悔恨のシーンではないのアナタ?!)


そういう、単独で面白いシーン以外で、あんまし笑わせてはいけないんじゃないのかと思うんですよ。ラストのオチで笑い崩れるためには。
いやマジ、殴ろうかと思いました。笑ったけど。




まあ、夫婦倦怠期を吹き飛ばすのには。
ちょっとしたアクシデントが案外有効ですよ。
という意味で、とてもリアリティのある映画ような気すらしますよふざけんな。危機を乗り越えて深まる愛の絆ですよ、しかし不幸なことに、超お互いに強かったせいで「そんじょそこらの災難」じゃあ危機には陥りにくかったということでほとんど全ての説明はつけたくないけど我慢しよう!


よし、お幸せに!
これからは喧嘩もたまに、銃を使わない程度にするといいと思うよ。
(よく考えなくてもこれネタバレしてねぇか。)