NHK『巨樹 生命の不思議〜緑の魔境・和賀山塊〜』

私は個人的に(この場合はその表現いらない)、人間に一番似ているのは樹木だと思ってるんですが。
いやだって、遠目に見るとさー。


潔いクロベーと(クロベっす)、ブナ夫とどっちが格好いいかというと、母はどーもブナ夫が己のガキを絞め殺し(かけ)てるのが気に食わなかったよーですが、位置が悪いんだもん、しゃあないじゃん。
日本で一位とか二位とか、まあそんな樹木です。
大きさと古さとがあるんですが、まあだいたい正比例。
人間は成人以降大きくならないタイプの生物なんですが、生きている限り大きくなり続けるってのは動物にもいるんだよ(恐竜とか)(植物でも一定以上大きくならないのもありそーだ)。


んで、長いこと生きてると、体が腐っていきます。
極めて端的に言ってしまうと、表面しか生きてないみたいなんだわ、樹木って。中のほーは、つまり年輪ってのは死んだ細胞の塊。
でもそーいや、多少は生体と関連があるって論文こないだ読んだっけ(母親のとこに来てたのをまとめなきゃなんないとかで読まされた)、もしかして爪とか髪とかのほーが近いのかなぁ、亀の甲羅とか? いや、甲羅は痛覚あるか。
半分くらい死んでいる、と解釈したほうが無難かもしれない。




かなり余計なことくっちゃべってますが。


この回、大変に面白かったです。
なんて言ったらいいんだろうなぁ、佇まい? 威厳っていうのかね、違うんだやっぱり、全然そこらのと。基本性別はないんだけど(ある木も存在するけど銀杏くらいしか知らねぇや)、「男」だね、コリャ。
性差別じゃないよぅ、女的な自然ってのもあるじゃんか。
どっちゃらかというと、人間が「男」と名付けたものに期待してるイメージっつーか、クロベは老いて死んだし、ブナはぎりぎりのとこでぎりぎりと頑張っておるわけですよ。見苦しいとは言いたくない。
体腐ってけどさぁ、落ち葉がきちんと落とせんと積雪で枝が折れたりもするんだけどもさぁ。含めて美しいじゃん、歳月って奇麗だよね。


老木っていうか、壮年かねぇ、中年だと軽いし。
クロベは老木でいいか。


んでもって、母とにゃーにゃー言いながら鑑賞。
どっちもわりと守備範囲外なので、滞りなく見れました。分野に煩い人間と見ると詰まらないというのは定番です(確かホームズさんが言われてたっけか?)。
主にミーハーってました。いいものはいい。




樹木に基本的に生命限界の寿命があるのかどうかは知りませんです。
ネットで調べてみようかと思ったけど、そこまでややこしいことが載ってるかどうか自信がなかったので止めておこう、私の調べたいことの半分以上は見付かりません、まあ書物当たればいいんですが(それで駄目なら研究を待つ)。


つーか、人間の寿命じゃわかんないかもねー。
ここに出てくる木も、新しいのは三百年モノつーてましたが、六百年が最高だったかな? 基本的に体が大きくなりすぎると、木の芯から腐っていって、んで表面からは洞が出来てー、体そのものを支えられなくなるっつーこともあるっぽいです、樹医さんの神木治療見たことあるけどコンクリートで固めてましたが(そうすると木が勝手にそこを覆ってしまうんだわ)。
あ、また話が逸れた。


要するに寿命というより、単純に木そのものの事情に見えるわけですよ。


ここに出てきてた日本第二位のクロベは斜面にいたせいでの限界だったし。
現在日本一のブナのほーは、こっちは寿命ってほうが近いかなぁ、どんぐりのなる種類なんですけど、木の途中に引っ掛かっちゃってそこで二代めが生育中だったりもする。栄養は取られるわ、影になるわでまあ大変。
ブナ夫の寿命が尽きればまあ生き残れるでしょうが、五十年たってるのにも関らず、そこらの雑木と区別つきませんわ(歳食うと本来成長速度が上がるんだけどね、年輪も始め数年分ががっちり詰まってる)。


枯れ葉を落とすのも木の意思であるのだとか。
その力がすでに付きかけているのだとか、完全に落としきる前に雪が降ると葉に積もった重みで枝が折れるとか。今年はぎりぎりなんとかなったけども、来年はもう怪しい感じだったりしたし。


クロベのほうは死んで、子が生まれてました。
つーか、いや、正確には親子っていうのは正確じゃないのかもしれないけど、重なり合うようにして、まだ赤子みたいな大きさのがー。


三百年後くらいに、また誰かが「かっけぇなー」とか見に行くんすかね。
あんなとこ開発してもメリットないしな、斜面だし。