『イン・ザ・プール』

キャストに市川さんない...orz

『イン・ザ・プール』
監督:三木聡
出演:松尾スズキオダギリジョー
  田辺誠一MAIKO


まあなんていうか、掻っ攫いやがったな、オダギリジョー
つぅか(エスクラメーションマークをつけようと思ったが眠かった)(ちなみに教えて貰ったコレをセクハラとかイメクラとか言ってたのは余計事だ!)。


えーと、、、真面目になんだっけ。


ああ、神経科医がとてもアレでした。
患者のことを玩具と思っとんのじゃないかという風情で、今回二人の患者がいましてね、両者がほぼ同時進行で、二人同時期にいっぺんに片付いてしまったので、「一人くらい残しておけば良かったーっ!」という気持ちがありありでしたよ。
新しい玩具が来たラストの嬉しそうなこと嬉しそうなこと。


まあでも、彼なら治すでしょう。
実は隠れた名医ですよ、でもしかし、医学は一体全体どこやった。




なんつーかですねぇ、ホント。
現代社会の病巣を抉り出す」っていうよーな定冠詞をつけてた文章がどっかにあったのかもしれませんが、嘘ばっかー!
そもそも最初の滑り出しの森本レオ(超好み)(あの美声に逆らえるもんなら逆らってみやがれ!)からして、世の中にはこーんな面白い人がいるんですよ、見付けたんですよ、すごいでしょー、みたいな自慢大会。


女子高生に踏まれるクッキーに悶えるにーちゃんも、女子高生入りプールの水をがぶ飲みするフェチ男らも大概ですが、それを鵜の目鷹の目で見つけ出す精神科医らももっとどうかと思うの。私、間違ったコト言ってねぇぞー!!


案外、実際に現代社会の病巣なのかもしれません。
さーあ、皆で笑い飛ばそうぜー、みたいなー。病巣をー。




まあ要するに、ココロの病の持ち主のための話です。
そーして、「悪い人間が一人も出てこない映画」というのも「悪い人間しか出てこない映画」というのも案外聞ーたことがありますが、これを評していうならば。


「良い人間別に必要ないじゃん映画」、みたいな?
いやだって、別に悪じゃあないでしょう、多少傲慢とかはあるかもしんないけど(プール男の周囲に対する態度とか、勃起男の元妻とか)、悪とまで呼ぶには日常の一部すぎるよ、よくいるからなんてぇ理由じゃなくて、まー、無理ないんじゃないかなぁと。
悪のないところに、善が必要かっていったら別にそんなものいらんでしょう。




そもそも、精神病、という言い方をすると非常に冷たい。
そーして、周囲がソレを非難し、いや、同情なりとしてしまい、腫れ物に触るよーに扱うのならば、「現代社会を抉ら」ずには済まされなかったでしょうが。


しかし、出てくる「病状」がどれもこれも愉快でねー。
いや、そんな愉快ーっ、てなもんでもないのかもしんないけど、非常に笑える明るい、からーっと晴れた撮り方をしているもんでね(原作もそーかもしんない)。


「勃起しっ放し男」とか。
「出掛ける前になにかポカやらかしてないかと、何度も何度も何度も何度も何度も家に戻ってしまい、結局出掛けらんなくなってしまうフリーライター」とか。
「プールがないと精神状態がアレになる男」とか。


少なくとも他人への実害皆無だし。


ヒステリックにそれを責める人間もいないし。
てゆか、上の諸症状を本気で責めるヒトはそれのがむしろアレというかそっち系かもしれないくらいで、映画の中で誰も非難してないのが順当に見えますし。
ヌルいと評価しても、誰にも失礼に当たらないかと思います。
あーーーー、温かったーーーっ!




そんな映画においても、オダギリジョーは見せるわけですが案外。
あのクライマックス(他にそういう系がない)のプッツン状態、私はその手の描写が大の苦手のハズなのに、手を叩いて喜んでしまいましたよ。それにしても、一映画に一回は切れてないかコヤツ。


あと、フリーライター嬢も良かったですよーん。
いや口が大きいんですけども、だんだん可愛く見えてきますし。
「がびーん」「がちょーん」て口調も可愛いなぁっ。
彼女の神経内科医の振り回されっぷりも、なかなかの見ものでした。しかもあんな目いっぱい振り回されても動じてないでやんのー。


プール男はいまいちでしたが(狂気の描写にリアリティはとってもあるのよ)(あるんだけれども、別にそんなものわざわざ作り物で見たくない)、そりゃ、なんつーか、比べる対象が悪いからであって。
二時間サスペンスにこんな感じで出てたら小絶賛ですね(微妙)。


現代の病巣は気楽に笑い飛ばしましょう、レッツトライ。