『ウォーターズ』

公式 http://www.waters-movie.jp/


てめぇ、騙しやがったな!


という大絶賛を(嘘、中絶賛くらい)(いずれにしろ絶賛は惜しくない)、送ってみたいかと思います、マジで。はっきり言います私、ものすごく好き嫌いがはっきりしています、嫌いなものに関してあまり言及しないのは、我ながら激烈だからです。
ぶっちゃけ、たかが創作物に関してなんて、己でもあまり見たくない。


まず、ホストなんぞに興味はありません。
友情モノって言われると、よほど捻た内容でないと触手が伸びませぬ。
ましてや病気モノだぜ?!


いやー、まさか、あそこで騙してくれるとは思いませんでした。いろんな意味で。
うんまあ、ちょっと画面見ながら、「ここでこーなったら面白いよなー」とか、横で見てたASAさんもほぼシンクロで思っていたに違いないのですが(酸っぱい連合)(いや待て、勝手に)、「なりました」。
いや、我ながら捻くれた趣味ですもので、期待してもそれが叶えられるなんていうこと思ってないのですよ最初から。だからなんつーか結果的に、よもやそんなことが! という超展開でした。


わわわ、私たちの好みの展開でよろしいのですか、人として?!




断言します。
捻たヒトが見ましょうコレは。あなたたちのための映画です。マジ。
わざわざと高い金払うつもりなんてないよっ、というのももっともです、多分まあDVD化すると思いますのでレンタル落ちを待つか、案外GYAO辺りで配信するかもしれません、かなりとっとと。
ヒットはしねぇよ!
だってだってー、私たちのための映画だもんッ。


てゆか私は、葛山さんを見に行ったわけなんですよ。
センスが変です、その赤いシャツ止めて下さい、泣きます。
でも後半の燕尾服は一二を争う似合いっぷりだったと思います、だってもともとちょっとお顔が古く(ry
でもまあ、全篇通して目立ちませぬ。


大道芸人なおにーちゃんがちょっと見せ場があったくらいで。
あとは、主に“白雪姫”が掻っ攫っていきました。
彼女は大した役者です(そのままの意味じゃありません)。


最初のほーで、ホスト連中の過去話と白雪姫のモノローグが被ってるのはいかがかと思います、ヤツらは顔は多少良くても白雪姫ってタマではありません(性別とかにも拘って下さい)。でもまー、結局、女実業家さんのことを紹介したかったみたいですがね。


あ、ゾルダの人が出てたらしーです。
そこでざわめくと負けです、客層がバレます(大丈夫バレても同類)。




比較的爽やかな青春ストーリーですが。
この部分に関しても多分、許容範囲なんじゃないかなぁ、と思います。
一人一人のキャラクタが省かれてる面も含めて、バランスは悪くない。


個人的に苦手で、目を背けたくなるよーな失敗話も、さして引っ張らないでくれるのがありがたかったです。なんつーのかな。
どんな行動取ってても、全員極めて常識人。
半分くらい行き詰ってて、イラつくこともありますが、「むしろ純粋すぎて」という定番の展開にもならない。まあそーいう子もいますけど、半数は割り切ってます。


そーだなぁ、大人、かな。


大人が生きててどーにもならんくなって、挙げ句に騙されて。
他にも本当に自分たちの馬鹿もあったり、土壇場の状況になって。
そーしたらどっかで少しだけ、捨てられない部分みたいなものが顔を覗かせたみたいな、奇妙な話です。


彼らはそうは言ってませんけど。
皆、ばらばらに生きていく次の場所を見つけるのではないでしょーか。


とーんでもない、捻くれ最高潮のオチがあって(しかも読める;)。
なんていうか、うーん。
だからこそ、ほんの少しだけしんみりしました。多分、そのオチがなきゃ、もう少ししんみりは少なかったよーな気すらします。


映画の中は、妙な異空間。変な設定ですよ。
騙されたホスト志願連中が、自分たちで始めて失敗して、乗り越えて、なんて。
私スポーツ根性モノとか嫌いですし(しつけぇ)。
あっ、しかも途中から病気の女の子の治療費稼ぐ目的になってんですよー。


でも、映画が終わって、夏の終わり、「彼ら」が帰ってきたのは案外私たちのこの世界なんだろうなぁ、とそんなふうに思うことは出来ました。
しかしとりあえず時期外れですよネ、もうちょっとなんとかなんないんですか。