「先生のススメ(2」冴凪亮

だって苦手なんだもの。

「先生のススメ(2」
 冴凪亮、白泉社


私はこの人の、なんちゅーかなぁ。
ホームズさんなんかで言うと、知力と体力担当の、体力担当のおにーちゃんがなんか毎回結構好きだったりするんですよ。だから、その人物が中心なうちは読める。
でも知力担当の片割れが(この話だと多分天使?)(この話はコンビ物とは違うかもねー)、出張ってくると、なんつーのか「美少年」なものでその扱いがなんかちょっとー、みたいなコトになってしまうんですけれども。それはもちろん好みにすぎないです。


それにねー、ソレって、もう少女マンガのお約束なもので、別にこの作者さんが悪いってんじゃないですよっていうか、だからもう他の(この白泉社系特に)読んでません。


大ゴマばっかりのマンガって気色悪いんじゃあっ!!
マンガのキャラクタを奇麗とか思えないのは、もうどうこうなるもんじゃねーっスよ。ホント。非難するつもりもないし、それを楽しいと思う人の気持ちもわからんでもないけれど、私にはほぼ多分共感不能なんですワ。
昔はそーいう気持ちわかったんですけどね。
(そのうちまた、ちょっと笑うだけで平気になるかもしんないですね。)


なんつーのか。
一応でもなんでも、「人間」だと思わせて欲しいんですよ。
昔はそれでも、「人形」でも平気だったんですけどねー。




この話は、四人の天使が神になるためのテストを受けている、というところから始まり、人間の助言者を一人得て、まっさらの状態の「サンプル」を人間にするというよーな試験を受けるっつー設定なんですが。
なんか結構、のんびりやってるよねぇ?
どーもちょっと、天界社会って会社っぽい感じに描かれてマス。
(もしくは学校の延長。)


結局、一人は試験降りちゃってるみたいだし、一人はヨーロッパに行ったんだっけか、ワールドワイズなわりになんか手狭で説得力ないし。
(責めてるわけでは全くありませぬ、そこは特撮なんかでもお約束ー。)
一人が夏目くんを選んでー、もう一人が夏目くんの愉快なクラスメートを選んでいたりするんですよ、えーと、自分のことを「選ばれた人間」とか口にするよーな愉快っぷりで、嫌いな人は実に嫌いでしょう。
まあ夏目くんが相手なら、本を放り出すレベルには至らないかな?


1巻と比べて、非常に夏目ちゃんの天使の比重が減ってまして。
彼は主に昔のクラスメートが突っ込んでくるのをかわしてました、ごめんなさい、昔のクラスメートの天使、、、クラウド君? の敵意が嘘っぽかったりわざとらしーということはないんですけれども、多分君の「らいばる」は君のこと普通に友人としか思ってません。
あああ、やっぱり周囲もそう思ってるかー。


可哀想に(ちなみに結構コヤツ好きです、つり目の短絡思考)(自分が選んだ人間のアドバイザーに尻に敷かれてます)(ソレ夫婦表現)(いや、アドバイザーのほーは妻っぽくはないけど、天使が一方的に駄目夫っぽい)。




天使・人間・テストサンプル。


でもって、三:三なんだけどー、男ばっかー。
萌ちゃんは可愛いけど、天然呆けでいいけど、全くんもそれに振り回されてて(しっかりしてるせいかもしらん、器用貧乏だなー)、悪くはないんだけど。
最近の少女マンガって男ばっかで詰まらん。けっ。


女の子キャラクタはいるけど、そっちがむしろゲストだし。ちといまいち。
年上は結構いいの描く人なんだけど、人数のせいかこの話ではほとんど出番ないしね。


お勧めか、つったらわからん。
でも私、出来るならばこの人に頑張ってて欲しいのですよ、個人的に。余所の、それこそ少年系行けばもう少し向いてると思うんだけれども。なるべくそこで。


それはなんつーか、少女マンガの道具仕立ては嫌いでないからで。
余所に行くとそれを使うのってどうしても難しいからなんですよ、でも今はほとんど、難解っつーか、膠着化してて努力なしには、その世界にどっぷり浸かり込み数をこなすつもりでなければほとんどのものが読めない状態にある。
そこまで好きなわけではないんですよ。だからこのくらいがいい。




それにやっぱり、たまに、夏目くんの台詞が好きです。ちゃんとね。
シンプルな類の人です、自分を庇って片目をおかしくした人が出来てもシンプルに彼に憧れたっつー人です、高校生だから人というより子かな?
彼の言葉が通じる世界観である限り、私は読めると思います。
出来るなら、頑張って欲しいなぁ。
「苦悩」を賛美する風潮って、どーも苦手なんですよね。
非難はしないけれど、「憧れ」よりも地位が上だとか言われたら、私には到底そーは思えないんですよねぇ。
私にはソレが停滞に見えてしまう、たかが幼少年向けのフィクションであっても、ソレ自体が題材として存在してしまうところは仕方がないとしても、読み手が無邪気に賛美してしまっていても。それでも誰かには否定していて欲しいのですよ。
およそ、勝手な思い込みなんでしょーけどねぇ。まあ。