第10話 「殺人生中継」

思うのですが、相手の誕生日を二人きりで過ごすところまで漕ぎつけたんなら、時間を掛けて外堀を埋めていけばなんとかなったんではないかなー、という気がしたんですが。いやまあうん、本筋から些かすっ飛ばした感想かもしれませんが。
でも相手のだよー? 自分のじゃないんだよー。


そんな話でございました(どんな話か伝わりません)。


とりあえず、テレビ生放送中に殺人事件が起こりまして。
番組にまでばっちりと死体が写るという超展開、のわりにはなんかいまいちそこらは地味ぃな気がしました。捜査一課トリオが駆けつけましたので、こっそり右京さんと亀山くんが混ざりましたがいつものことなので、周囲は誰も咎めません。
やっぱりイタミン、貴方が悪いんだと思うの。
いつもいつも、かめかめかめかめ、呼んでるからそこにいて悪い人のように見えないんですよ、なんとなく。非関係者というより、準関係者に見えるっつーか。




殺されたのが女子アナさんで。
ミスター・鑑識タンが女子アナに非常に詳しいっぽかったです、態度の礼儀正しさが微妙に一線を越えてなさげではありましたものの、女子アナヲタ、と呼ばれても同情はしません。
細かいことはいいんですが。


殺人現場での犯行の再現は、なんかえっらい可愛らしかったです。
鑑識タンに右京さんがいきなり仕掛けた時は(せめて一言)、どっからどう見てもセクハラでしたが、されたほうが、もしかして嬉しいんだろうか? というふうに首が捻じ曲がってしまったのでそれもまあ不問なんですが。
右京さんと亀山くんとでやっていた今度のはじゃれあっているよーにしか見えませんでした。でも逆だとアレ、意外と洒落になんないかもしれません。
ちーさい右京さんが犯人役だから可愛いんだよね、きっと。
(右京さんは、てか中の人は公式発表でも私よりちい(ry。)


でまあ、ひとしきりじゃれあった結論は、「無理ぢゃん」というようなものでございました、真冬に窓開けて寝る馬鹿はおらないし、窓は助けを求めるために開けたんだろーという推論と、倒れていた位置、揉み合った形跡のなさとが微妙に噛み合わない。


ならば何故、窓は開いていたのか。




というトリックは、慣れた人なら、ここに書かれた情報だけで軽く看破するでしょうな。ていうか、正直あんまり古典的すぎて新鮮だった気すらします...orz
でまあ、つまり、そのトリックが可能な人は誰かということを考えていきましたら、一人しか残らなかったという顛末です。


ここまでは書きましょうか、当の生放送番組で。
「悲鳴」を聞きつけて殺害現場に駆けつけた被害者の後輩である女子アナ。


さあ、あとはどー切り詰めますか、というところが案外と、論理的であったようにも思えています。そこまでは単純な筋だったんですけどね。
(いやまあ、そこからも単純な筋だったんですけどね。)
たとえば「悲鳴」のからくりの判明=逮捕、だったらば、まあ間違いなくトリック的に駄作と言ってもいいでしょうが(繰り返されたものはね、どうしても)、そこからの犯人の心情、それを突き止めていく右京さんが、まあわりと無理がなかった。


たまぁに、超能力みたい、、、てことあるからなぁ。
(妙に遠く離れた知識だったりすることもあるね、まあアンフェアってほどではないんだけれども。面白くねーな、と思うのも多分罪じゃない。)




今回、神業的なひらめきは見られませんでしたが、その気になれば、見てる側でもちょっくら考えてみようかな? というような気持ちにさせる、お誘いがあったのかなーと勝手に思ってみたりします。


多分、謎とされる部分が一箇所にまとめられていったせーかなと。
窓の謎自体は、ひどく簡単に一つの古典的トリックに結びつくし、そもそも訪ねてきたのは顔見知りだろうというのも、わかりやすいやり方で示唆されています(証拠にはならんものの、確かに常識的に充分考えられる)。
ならばトリックはなんのためか?


そうして、そのトリックのための「素材」はどこから来たのか。
正規放送ではない(でしょう、と右京さんが言う)。
そして、手元にまだ残している、としか思えないようなやっぱり右京さんの言い様と、それと実際にそれを示すような行為。


これらの展開の流れの中で、少しずつの間が空いているということ。
それらが相まって、自然と先の展開を考えるということを、特にそのつもりがないのにしてしまってましたよ。


私みたいな、「ミステリにはそこそこ詳しいけど面倒で頭なんか働かせるつもりなんかナーイ」という人間なんかにはなかなかぴったりの面白さ、でした。
冗長、わかりやすすぎ、ありきたり、という評価もまた尤もですが。w
こういう回があるってのは、私的に有りでした。