第5話「密やかな連続殺人(後編)」
やっぱり、どーにもこーにも薄っぺらい。。。
いっそ朝倉さん近辺話題みたく(あれもさー、いくらなんでもレクターは無理でしょうとは思う;)、情で押すってやりゃあいいのに。
結局、ストーリー中核から外れた妻が一番だったしな、惜しいことを。
しかしまあ、その自覚がちゃんとあるのか「薄っぺら」だと指摘する右京さんという姿はありましたが、それ以前の積み立てがなってないから印象が散り散りなんだよ。;
いっそ激高とかじゃなくて、嘲笑えばいいのに。
怒るほどのモンでもないでしょうアレ。
てゆか、引っ繰り返しも浅ッ。
欠点わかってなくて陶酔してるという作り手さんではなく、わかってるしフォローも入れようとするんだけど直しきれないこれ入れたいと欲張ってるよーな感じの人でー。『相棒』以外ならまあいいんだけど。
でも『相棒』じゃなかったら見てねぇわ。とふ。
しかしまあ、前回は捜査一課トリオ、筆頭イタミンくん。
今回はミスター鑑識たん、とそれなりにサービスはありました、ああ、いつものことさいつもの。うん、鑑識タンは右京さん大好きだよねぇ(遠い目)。
中年男ばっかりのサービスってよく考えたらなんだソレー。
ああ、嬉しいさっ、右京さんよりか嬉しいくらいさっ。くっそー。
しかし妻良かったなァ。しみじみ。
この人はまあ、早い段階で容疑から外れてしまうので、ネタバレにもならないと思うんですが(てか気ぃ遣ってないやん普段)。
「老眼?」のくだりなんて秀逸だと思うんですよね。
もっともだ。
てか、この人の、「アタシがあの人を化け物にしたんですかッ」の路線で話を作って欲しかった、すっげー勿体無い。犯人だったら良かったとかじゃなくてね。
なんていうかとどのつまり。
彼らが勘違いしたピエロにすぎなかったのか、それとも本当に他を魅了するよーな「悪」であったのか、本来そのどちらかしかないはずなのに。
どちらも補足するよーないらんものが入る。
どっちもありえると思うんですよ、でも両方はない。
ちょっと言ってることわかりにくいかな。
なんていうのか、妻の抑圧に対し感じたフラストレーションの捌け口を探していたことはみっともないことでしょう? それを認めてるってのは、多少は潔くても。
別の人間を魅了しうるか、ということですよ。
はっきりいって、間口が狭いよ、それでは。
そんなに具体的な殺人動機で人を魅了しえるか、つーとどうかと思う。
よほど近い立場でないと、共感は起こりえない。
で、だから逆に、あの犯人はありえると思うのですよね。
もしかしたらそういうふうに話を作るつもりだったのかもしれません、それは推測にすぎませんけども。少なくともその材料はあった。
抑圧を感じている、という前提をまず語ってくれればよかったと思う。
夫には妻への。
そして、あの「後出し」犯人にも、それ相応の相手は設定出来たでしょう。
それなりに近い環境として、語ってくれればねぇ。
その上で、その低俗な感情を、糊塗しよーとしての幻想気取りならばねぇ。
とてもよくわかる。
隠された下にあるものがくだらない物であればあるほど、それを誤魔化そうと懸命になるというのなら、痛いほどわかる。
自分の感情の一部として理解することすらできたかもしれない。
多分、私だけではなく。
まず外側から、すでに美しく装ったあとだけをひたすら追いかけて、それを暴くのが右京さんの一喝のみなんて薄いんだよ。
想像は確かについた、しかしそれは構造からであって。
匂わせ続けてきた雰囲気はむしろ真逆。
ま、そりゃあどれもこれも致命的ではなかった。
気を抜いて悪くなく見れたかもしれない。
「デート嬢」やら「三つのピアス」、「死体遺棄場所の条件」なんてのは小道具として面白かったんだと思うよ? でもそれを受ける背景にあまりに迫力がなかった。
緊迫感が全くなかった、といっていい。
てか、手を抜くなら抜くで、削ればいいものがいっぱいある。
小道具は優れていたんだしむしろシンプルに楽しく見れた気すらする。
変に凝っていて大事なところが欠けたというのは、なんていうか、見ていて辛いし。
こんな見方をしていなければ。
「なんだったんだろーな」という辺りが妥当な評価じゃないのかしら。