第1話「涙、涙の初救助」



超ごめんなさい、俳優さん目当てでした...lllorz


漫画原作の全11話の連続ドラマ。
とりあえず、この番組、わりと好きな人もいるんですけども(いくらなんでもそーじゃなきゃ借りない;)、原作好きサンらからは完全な「別もの」判定。
でも1話を見終わってよく見たら。
あくまでも同じものとしては認められない、というだけですね。
特に酷評されていたってわけでもないや。




あー、あんまりちゃんと見たことないですけど、確かにあの漫画家さんが描くタイプの物語りではないのかもしれない、と思わせるところがありました。
人間の資質って、パズルのピースみたいなところがあって。
どの形をしてるかはわかんないけど、明らかに嵌まんないものってのはそんなに深く知らなくてもなんとなくわかるもんですよね。ジグソーパズルの中に菱形したのは有り得ないや、みたいな。


でもあながち最初っから外れるつもりもなかったと思うんですけども。


この話のテーマは、どうしようもなく「思い上がり」ですが。
なんてーか、絵を撮っていったらそうなってしまって、だから潔く元の雰囲気を捨てたんじゃないかと思えます。だからドラマとしては生きた。




多分ですけれど、原作は、どうにもなんないよーな現実からはみ出すまでの思い入れ、みたいなものが本来そこに嵌まっていたんではないかと思うんですよね。
もうちょっと別の言い方でいえば「ありえない理想」、かな?
例えば映画とかで、一から俳優が選べたのなら、そういうものを作っていくことは出来たんでないかと思います。でもそーならなかった。
あの主人公役の子はけして悪い子ではないけれど。


なんていうのか多分、本来のテーマを演じるには。
ホント、なんていうのかなぁ、「頭の悪さ」が足りなかったんではないかと思うのですよ、むしろ足りなかったのは欠落性。
うん、けして悪い俳優サンではない。
ていうか、漫画をそのまま、てのは今のテレビでは難しいのかと思います。
でも、説得力がないまま、そのまま元のテーマであると言い張って、無理矢理浮いた話を作り続けるなんてぇ作り手さんたちでなくて、よかったなぁと。




主人公が反発するのは、標準から見ても、誰が見ても「だらけた職場」。
命を預かるのだというのに、ふざけきったよーな職場です。


ああ忘れてた、そもそもこれは消防士さんたちのお話し。


で、この子が入ることによって変化してくー、なんてぇわけではなくて、一旦出動が掛かってしまえばもう他のヒトらは、きゃんきゃんといくら主人公が吼えようが唸ろうが、もう全然完成された職業人なんですよね。


「てか、火事場に出たくないしー」
なんて、ふわふわした口調で(一条さーーーん。ww←なあおい)、参考書みたいなものを抱えながら言っちゃって、「ファイヤーマンが火事場に出たくないなんて、なにを考えているんですか!」という反発が返っても。


「なんで消防士が火事を望むんだよ」という答えになる。
自分らが暇だっていうことが、なによりも望み。活躍したいなんてぇわくわくしてるのは、別段正義でもなんでもない、とばさっと切られてしまうわけですよ。
(でもまだ意味として沁みていないみたいですが。)
元の漫画でも、多分ぶつかり合いはあった気がします。
これはどういうふうだったんだろうなぁ、違ったのかな?




要するに、徹底した「熱血」の否定。


しかも、確かに周囲の態度がそうまともとも見えないのに(とりあえず表面的に納得もさせてくれないというのに)、なのに、主人公が否定されてしまうという状況。
そして、起こる火事。
経験が足りなくて徹底的に打ちのめされてしまう、という構図。


だってねぇ、あざといですよ。
最初がガス自殺で(静電気を立てると爆発するのだけれど、その中で人を探さなきゃなんない)、次が学園祭間近の高校の大火災。
フツーに大人しくしてたなら、むしろ「最初からこんなで不運だったなぁ」と慰められてもいいような難しい現場ばっかじゃないですか。


へたれこんでいる主人公を、慰めようとする構図(ちゃんとあります)のほうがむしろ自然な流れだというのに、今までの反発のせいで主人公当人が受け入れられない。見下してた相手を素直に認められない、という。
自分の責任を被っちゃってるんですよね。
なんてぇのか、周囲のせいではない。


面白い、と思わされました。
それでも案外「愛されてる」ということを感じさせるのが。
素晴らしき熱血だからじゃなくて、ふわっと浮いた思い上がりであっても。
悪いものではないのかもなと。