「超心理現象能力者ナナキ(1」

「超心理現象能力者ナナキ(1」
 冴凪亮、白泉社


書いたら売る決心していますよの第一弾。
ちなみにいらん少年漫画のほーは、さっくり売り払いました、毎度出る、少年モノへと少女モノへの自分の対応の差ってよくわからんです。なんか少女向けだと評価甘いんだよな。
作者本人に向き合ってるわけでもなし、遠慮とも考えにくいんですけどね〜。


とか、いらんことで行数を稼ぎつつ(無意味)。
この話は、このたび3巻で完結しました、超ぶっちゃけますと打ち切り、設定の消化ってかなり出来てないんではなかろーか。;
少年漫画の主人公をちょい黒くしたみたいな七貴と。
少女漫画典型のニヒル美形と、小さな可愛子ちゃんを足して2.5で割ったみたいな青(人名。)の組み合わせが結構好きだったんですけれどね、なんちゅーか面倒で。


んー、9冊続いた前作と比べて。
格段になに言ってるのかわかったんだけどなー、残念。
それはいくらなんでも、毒舌っちゅーか悪口だろういう突っ込み可。
愛はありますが作品にではなくて作者さんになんだよな、いやこの話はわりと好きなんだけどね。


いつか、私好みの上、それなりの社会性っちゅーか大衆性を偽装して、とにかくにも続けられるよーなお話しを前々から期待していたりします。
あ、魂の葛藤とか薄めでよろしゅうに。
目が滑るものですので。


でも、正体隠されたままの、青のは悪くなかったかな。




タイトルのまんまですが、ナナキ少年が(高校生って少年でいいっけか?)交通事故に遭ってしまいまして、そいで超能力に目覚めましたよん。
したら、なんか警察の中にある、変な組織から。
小さくて可愛い青が派遣されてきましたよ。


とそんな話です。
ちなみに青は見た目可愛いけど、あんまりにもナナキがスルーしているのでこの世界では普通の見た目なんかと思い込んでいたら、やっぱり可愛かったみたいです。
あと口悪いです。
まあ、少女漫画ではわりと典型のタイプ?
最近読んでねーからさっぱりわかりません。
(少女レーベルだと信じて読み続けていた漫画は、雑誌の休刊にともない少年誌に移行してしまいましたともorz)




小ネタとか、一話の作りはめっぽう上手いんですよね、絵もすっきりしてるし華もあると思うし、キャラクタの言葉廻しは多分誰でも褒めるんじゃないかな?
なーにが足りないんかな。
ミーハー心も、マニア心もそこそこあるのに。。。


青に、ちょーっとずつ「入れ込む」感じに、どうもいい加減で大雑把な性格のナナキは事件やら組織やらに関っていくことになります。
とりあえずの収束につながる。
この二人の関係はかなり良かったと思います。
青が孤独でいたがるわけも、ナナキの言葉に少しずつ反応めいたものを返す、というもどかしい変化も悪くなかった。


しかし、もう一つの軸であったハズの。
超能力者は、その力の巨大さのせいで、自分を特別なだと見做しすぎてしまう。周囲への関心が極端に薄まる「モンスター」になるかもしれないという設定が上手く生かせてない。
そもそも、そこまで引っ張れるだけの時間的な余裕がなかっただけなのかもしれませんが。
サイコ――精神異常の要素が各々の事件の中に薄かった。




もう少し、のほほんとした設定なら良かったんでないかな?
ちゅーかナナキに掛かると、超常能力に絡んだ深刻なはずの状況が、あら、私、なに悩んでたんだっけというふうに変わってしまうんだよなぁ。
馬鹿な子なんだようん。


その辺のところは実に好きだったので残念です。