「彩雲国物語」漆黒の月の宴

≪密林.com≫

まあもともと、多分生まれながらにネオロマンスとか駄目っぽい上に、少女漫画絵を見ると腰が引ける人間なのですが。
いつか、爽やかに笑い飛ばすか、馬鹿らしいとか恥ずかしいなぁ、とかで流すことが可能になりたいと思います、くるくる目を廻しつつ見なかったことにして平穏を保つというのは我ながらあんまりだorz


なんかトラウマでもあるのかもしれませんな。とほほ。




まあなので、この巻とか、一部記憶が飛んでいるような気もします。
前の巻からの事情を引き摺った解決篇。


中で特に強く印象に残ったのは、「とある人物」が正体を隠しているという描写が10ページほど延々と続いたところでしょうか。
気付かせるための複線を入れなきゃならないのでしょうが、2ページめで、うわベタな展開。;
とか思っていたら何度も何度もしつこく記述される。


すみません、お邪魔しています、ということを心の底から感じた瞬間でした。。。
小学生くらい向けだと、あのくらい書くべきなのでしょうね、なんかもう最後の辺りになるとぐりぐりと赤マジックで大描きされている気分になりましたが、それに文句を付けるのは完全な筋違い。
ブログも2ちゃんも、多分そういう子らとは全然層が違うんだろうしなー、とかいろいろ考えましたとも、なんつーか偉いなぁ、作者さん。




で、自分的世界ルールを発揮して、わけのわからん結末を迎えたヒロインの恋は(責任は全面的に相手の男にあります。)まあ置いといて。
しかし、こういうタイプと快楽犯罪者って両立するのかなぁ? とかいう別に追求しなくてもいいリアリティもどうでもいいとして。


この巻のハイライトは、英姫おばあさまが、どっかの超絶若作りじじいを殴りつけて踏みつけて(精神的に。)下さったことでしょうか、思わず敬語になっちまうよ。
そうそう、私もその人超嫌いだったんだ。
うん、超スルーしてましたが、ひょっとしたらこの作品で唯一感情的になっていた部分だったかもしれません、なんか自分で書いてて寂しくなったけどな。




いやそれも脇どころか小ネタだよな。なんだっけ?
ああそうだ、茶の家のごたごたがなんとか片付きましたよ、最後の、家一軒潰して邪魔な人間たちを排除しようという計画にはびっくりしたけどな。
あんまりにも大味で。
気付くほうも気付くほうだが、まあいいか。


あ、でも、敵のボスとその死んだ兄の感情のすれ違いは、ちょっと良かったけどね。正直。
その過去の兄弟らに重なるようにして、じりじりと進む茶の家の現在や、たった一人の鈍重なまでに真っ直ぐな男のためだけに、なんの躊躇いもなく、本気で愛以外の難しい理屈なんか一切なしで飛び込んでくる少女も可愛かった。
うん。本当に可愛いと思ったなぁ。




そして全てが終わり、秀麗ちゃんと影月クンは知事に就任ですー。
どのくらいの期間、この地方にいるんだろう。;


それとまあ、男が着付けを手伝ってるんだから、別の大男が側にいても失礼になるとは思えないんですけれど、とか言ってちょっと問い詰めたい人がいないでもないんですが。。。
しかし、好みのタイプだからなぁ。
ベタだ、ベタなんだけどあの類の人はちょっと好きorz


この期に及んで、わりと普通に楽しんでいるだけなんじゃねぇかと思わないでもなかったりします。w
ちょっと“美形”に興味ないだけだよね。
巻が進むごとにヲタ色が濃くなるというのはよくも悪くも賛成。
設定知らん人にも、ちゃんと楽しいものにして欲しいは欲しいかなぁ、キャラクタの設定とか特に私、忘れるし(私情)。


あと、もう頼むから毒とか暗示とかを使った話は書いて欲しくないかな、、、裏社会の記述には勘違いがあっても愛が感じられるけど。
毒に詳しいってカコイイ、てのはこの作者さんだと嫌だ。
興味がないのはわかるし健全だと思うけどね。2時間ミステリドラマ程度で別にいいんだけどなぁ、せめて。


毒薬は階級性ではありませーん!!!
作用場所とか、大まかな分類とか知ってますー?!!
(不健全です、不健全ですとも。)