「今夜はマのつく大脱走!」

≪密林.com≫
魔王はユーリに世代交代したというのに。
「なんで前王の元王子にすぎない三兄弟が政治の中心とされてるのー?」というような問いを2ちゃんのスレッドで見たことがあるのですが。
まあやっぱり、前王がばりばりばりばりに健在だからってことがあるのかな。
影響力ってあるよね、企業で言う会長みたいなもんとか。


長男・三男はもともとの十貴族といわれる層出身の父親を持ってて、領地持ち。
そいでもって身分の低い次男は次男で、引退したとはいえ軍の重鎮的存在、つーか端的に英雄サン。
三男は育ちがよくて我が侭で鷹揚、スピッツ系。きゃんきゃん。
欠点ごと愛されてます。w
んでもって、長男・グウェンダルは、まあなんていうか。。。
余計な仕事を押し付けられてもなんとか頑張ってしまうような苦労性、私心もあんまりなさそうというか、仕事が忙しくて欲をかく暇がなさそうなヒトです。
(プライベート時間がない中間管理職な感じが近いかな。)


んで今回、魔王なユーリはまたも人間の土地にいます。
なんでだったんだかよく覚えてないけど(それぐらい見れ;)、その苦労性な長男グウェンダルと手錠でつながれて逃避行をする羽目になりました。
愛の、と勘違いされるのはまあ置いといてー。
ああ、そうだ、ユーリのそっくりさんを迎えに行ったんだったっけ。
おまけになんか、特別アイテム持ってたそうです、魔族の。
当人の意図はともかく、そのせいで魔王と誤認されてしまったんだそうですよ。


そーだそーだ、そしたら一行が砂に棲むパンダに飲み込まれたんだな、アリ地獄さながらに。
で、グウェンがユーリを連れて先行。
しようとしたら駆け落ちカップルに間違えられちゃったんだったな。。。
ユーリ男じゃないかー。という突っ込みは不可っぽいです。
うむ。些細な性別くらいじゃ彼ら、顔色一つ変えないね。


「偽魔王」はなんと女の子、妊婦さん。
髪型とスタイルくらいしか似ていない、つーかこの世界の人間(やら魔族)ってやたらと早とちりっつーかがさつっちゅーか、細かいところを拘らないというか。そんな感じ。;
おまけに国を追われた魔族である、グウェンの従兄弟が、さっくりと手をつけちゃった女の子でしたー。
あーあ。。。
青筋立てて怒ってるよ、グウェンおぢちゃん。
単なる偶然だけじゃなくて、彼が魔王と間違えられるきっかけになったアイテムを探して持っていたということらしいんだけどね。


で、ごたごたありましたが、結局駆け落ちカップルと勘違いされたままグウェンとユーリの二人は捕まってしまい。
悔い改めれば牢獄行きは免れる、と言われても、あとで抜け出す気満々だし。そもそもカップルぢゃねーから、問いかけ自体がなんか無意味。
でもなんかね、なーんかお互いに裏切れなくて牢獄送り。
逃避行の間に、なんかが芽生えたのかもしれないねぇ。信頼とか。イルカのキーホルダーを貰ったとか。うんうん。
(同列かい。)


送られた牢獄では、女にしか触れない魔力のある石を掘り出さされている強制労働の女の人たち。
今回の「魔王サマ人格」の怒りはここにぶつけられました。


ただねぇ、この牢獄自体をぶっ壊してもなーんの解決にもなりません。
人間の土地だし、ただの巨大な力なんて無意味なもんだね。


とある女の人の家族との誤解は解けて、彼女の赤ちゃんとは会わせてあげられることになりそうだけれど。
後の巻で、ここで暴れたことが別の人らの苦しみを呼んでいたなんてことを知る記述もあるし。
「いいこと」をして、悪を蹴散らしましたよ。ばんざーい。
ていうふうに、この作者さんは書いてくれないんだねぇ。
彼らの苦しみが、なにも悪代官の横暴なんかから始まったわけじゃなくて、貧しさから始まったんだから、どうなることでもないか。。。
悪代官(比喩)をふっ飛ばしても、問題の根本はなんにも変わらない。
ユーリもそれをわかっているところがね、ちと痛々しいかもしれないな。


あ、ちなみに伝説アイテム系なアルトリコーダーげっと。w
(んで、なんでリコーダー?!)