祟殺し編

最短の篇。あなたは推理するに至らないでしょう。
だっけ?


そりゃそうだよ、犯人、圭一ぢゃん!!?


年下のヒロインの一人、北条沙都子ちゃんを虐待する叔父を、その前年までの祟りを利用して殺そうとするのだという話。
沙都子ちゃんなー。
昔、母親が再婚した義理の父親とも折り合いが悪く。
挙げ句、両親とも事故で死亡&行方不明。


引き取られた叔父と叔母には邪険にされ。
その叔母も殺され。
その時にたった一人の兄も蒸発。


叔父が戻ってきたら彼の世話をさせられ。。。挙げ句の果てにorz
レナちゃんがぶち切れる理由もわかるよ。


まあその失踪した兄の金属バットなども借りつつなんとか綿流しの祭の晩に執行。
ところが叔父が生きているという。
しかも、圭一が祭の晩に祭に出ていたのだと村中が言う。


んでもって、それを背景に、なんか「死ね」と圭一が思った相手が次から次へと死んでいくという展開を見せていきますこの話。
沙都子ちゃんには逃げられ。
梨花ちゃんがなぜか全裸で殺されていて。
しまいにゃ、村中が火山ガスにて死んでしまいましたとさ。


ラストのインタビューイが圭一クンに「死ね」と言われてから10年後に死亡という記述にちょっと笑ってしまったのは私だけだろうか。
10年たってからのを祟りに含めるのはなんかちょっと違う気がするんだ!


主人公とは全く関係のない話だったとしか思えないというか。。。
せいぜいが、主人公が道具の一つでしかないという蔑ろにされた篇だったのではないかというのが多分妥当な解釈なんではないだろうか。
しかし、よくパニくる子だよなぁ。;
鷹野さん口封じに殺しても君の力じゃ誤魔化せません、絶対。お馬鹿だ。。。


話の初めからの叔父殺しも、私は正義だとは見做せないです。
性的虐待までいっていたら問答無用で保護がされます。
実際テレビで見たことあるけど、ものすごい勢いなんだあれは、徹底した非公開と緘口令のせいであまり聞かない話かもしれないですけどね。
そこまで社会ってのは絶望的じゃない。
でも、そこも含めてあんまり嫌いでもないですね。
こういうものなのかな、未熟さってのは。
そして、事がそこに至るまでに誰にもなにも出来ない無力さを、徹底的に書いたというのが容赦がないというか、すごいなぁと。




推理に関しては。
逆に私は、ここに来て各話のどうでもいい食い違いが妙に気になってきたというところでしょうか、動かない部分もあるし。
もちろん話に絡まって動く、目に見えた変化もあるのだけれど、主人公のせいで動いたとは到底思えないところの変化はどうしてなのでしょうね?
例えば顕著なのが鷹野さんの死亡。
相方である富竹さんの死亡がほぼ同じ状況であるのに対して、いつも違う。
この辺、ちょっと主人公のせいだとは思えないわけです。
目明し編で少し関係のありそうな文章がありましたね。他にも事態を動かしている要因があるということでしょうか。


沙都子と圭一の兄妹ごっこは、ちょっと胸が締め付けられるように見ていました。
虐待が始まって、憔悴してやつれ壊れていく悲劇よりもずっと悲しかった。


そして、この話で描かれた村の滅亡が本筋だということが次の暇潰し編にてわかってきます。
こんなことを計画するということを推理する、というのが本筋だということなのでしょうか?
うーん。すごい。。。