「四つの署名」コナン・ドイル

ワトソンさんの結婚の巻。
あんまり昔はなんとも思ってなかったんですが、今見ると実に好みのいい女です(ちょっと待て変化したのは一体どこだ)。ところでだ、なんで貴女はホームズさんと結託してワトソンさんを苛めてるんだ。
なんかちょっとときめいちゃったじゃないか。
いやー、実際には結婚後にほとんどホームズとは顔を合わせてないので惜しいんですが、親友の奥さんに告げ口とかそーいう展開とか可愛くていいよなぁ。


ちなみにこの嫁さん、テレビシリーズで(グラナダ版)葬り去られました。


なんでもホームズ役の俳優さんの意向だったとのことなんですが、とゆーかその人、そのシリーズと共に逝っちゃったみたいなところがある(ワトソンさんは一回変わってる)。まあ、毎回呼び出される描写を省いたのかもしんないんだけど。
なんかこー、ちょっと意図を考えてしまうよね。




考えたところで故人なのでしゃあないんですが。
そもそも違法性は当時薄いとはいえマリファナ、だったっけ? コカインだ、うわ、マリファナなら大して常習性ないのにっ(煙草以下だって)、そーんな物まで自分で精製して打っちゃってるとか打ってないとか、いややっていたとか。
何度も記述が変わるんで自信がないんですが。
(そりゃ世紀のヒーローだし揉めるわな。)


反面、ワトソンさんは健全まっしぐら、戦争帰りで射撃の名手で、ちーとお金がない時期にホームズさんと同居したことくらいがケチで(待て)(しかも生涯の)、というふうに見えるんですが結構性格には癖があるよね。
なんていうのかなぁ、ホームズさんに関ることが彼の不健全な部分だったよーな気とかもしないでもないんだよな。
いや、二人の関係自体は良いものだったと思うけどな。
なんていうのか、互いにないものを補完し合ってるみたいじゃない?


いや、そんなことをどう「ワトソンさんの結婚」と結びつけるのかというと、実は結びつかないんですが(なあおい)。




シリーズ2作目で結婚っていう記憶はなくて、もっと後かと思ってたんですよね、しかしこれ以降はわりと無理矢理時間を作ってるというか。結婚をすると信頼関係も自然と増えて医者の仕事も順調に行くわけなんですが、それでもホームズに呼び出される、と。
つーか、行ってしまう、と。
シリーズが9作しか続かなかったわけがなんとなくわかります(違うだろ;)。


いやいやいや、この巻では実に真っ当に恋愛してますよ。


出会った途端に恋をして、依頼人なわけなので「貴女を守ります!」とめらめら燃えて、ちょっと怪しい話に同行したら、その行った先の人が殺されて。
なんか財宝の権利を貰うがありますよ、とのことが知らされます。


現場には人間とは思えない小さな足跡。
吹き矢という、ちょっと尋常ではないもので殺された部屋の主。


さーて、どう事件を片付けるかといいますと、犬を連れ出してきて痕跡を追いました、、、あれ、推理は? いや、ありましたよ、推理、どんなふうにどこを通って逃げたかの現場の再現とかちゃんとしてましたよ。途中で犯人、タール踏んじゃったんですよねー。
でも船を変えて逃げられて、それを見つけ出すために地道な捜査。
最後は大立ち回りに、シリーズ一冊目と同じく犯人の過去話。




財宝を手に入れた女性に求愛するのは卑怯だ、といじいじしてたワトソンさんが、しかし彼女の権利を守るために頑張っていたりするわけですよ(事件自体は偶発的だったんで、もう一人の依頼人とかはそんなに危険はありませんでした)。


とある理由でその財宝が手に入らない、とわかって。
それはまあ、犯人の意趣返しだったりしたわけなのですが、ワトソンさんにとっては天の恵みっつーか、自分がちゃんと犯人を追い詰めた上での相手の行動だから約束を守れた上に障害もない。


ひょっとしたらお礼を言ったほうが良かったかもしれません。
(とても傷付くから止めてあげようよー、そんなに悪い人じゃないよー。)


そいでもって、勢いよくプロポーズ。
事件の途中経過で、どんなにぐるぐる悩んでいたのかをホームズさんとその当の彼女にちくちくとからかわれたりするんですよ(いや大丈夫、ちゃんと好意)。つーかお姉様、思い切り気付いてた模様ですね。ついでにホームズさんもだなぁ、これは。
とりあえずお幸せに〜。


明らかに事件に比率が低くてごめんなさい。
財宝探し(犯人過去)とか面白かったです、事件はともかく。