『或る殺人』

奥さんは超絶美形ww

『或る殺人』
監督:オットー・プレミンジャー
出演:ジェームズ・スチュワートジョージ・C・スコット
  /リー・レミック


奥さんがレイプされたので、旦那がその相手を殺した話です(さっくり)。


私、ものすごく裏があるのだと、奥さんがなんかやらかすのではないのかとずーーっと思い続けていたんですが、そんなことはありませんでした...orzあれ
いやいやいや、実際に本筋になるのは裁判なんですが。
「殺し」は歴然と事実。
あとはその解釈、殺意のあるなしなどが問題になるよーです。


んで、なんでかはよく知らないけど、レイプそのものの存在を否定する方向であるよーです、検事側は。
どころか、その件は全く関係がない、と言い張る。
その辺の機微は実はよくわかりません。
いきなり訪ねてって、殺した、というのはなんつーのかこう。刑事側に裁判が有利になるんだろーかどうだろうか。なんの理由もなく?


動機は動機として、取り上げたらどうなのだろうか。
だって、弁護士さん(多分主人公)も言ってたけども、レイプされてる「最中」に殺したのならばともかく、緊急性がないから言い訳として通用しない。
むしろ、そう主張してたことが後々に陪審員の心証を変えた気もする。




まあ、ネタバレかどーか微妙ですが(そこそこ映画としては有名らしーので)(最終オチまで語られてるの見たことあるけど、それが映画の面白さを損ねるかっつーたらどっちかというと知っていたほうが良いかもしれんくらい)。
とにかく、裁判には勝つんですよ。


その方法論については、、、うーん、まあ、私の知識で正確に語れるかどうかも自信がありませんが、「かーっ、となって我を失っていた」。
でもって、裁判が進んでいくと、なんかどうも当日の様子としてはそちらのほうが正しかったよーにも思えてきますね。なんていうのか、あんまりにも冷静すぎるんですよ。外見から。


でもね。


わりとそもそも、あんまり評判のいいってぇ夫婦ではないんですよね。
夫は、うーんまあ、暴力までは振るってなかったのかもしれないけれども、嫉妬の度が過ぎる、と周囲から見られていたし。どちらかというと粗暴な性質。
妻は貞淑とは言いがたいわけです。




つーか実際なぁ、「単に浮気だったんじゃないのか」と言いたかったのではないのかなぁ、それは始終匂わされているんですが、結局言い出さないままに終わりましたね(性交そのものがなかった! という主張をしているので当然ですが)(だったら夫が殺害した理由がなくなるやん)。
まあ要するに、浮気がバレたからレイプだと言い張った、と。


いやもちろん、検事側の方針はしかとはわかりませんが。
なんかどっかしら、進める方向が別れてるよーにも感じないでもないんですよ。どっちかに絞ってたら、もうちょっと結果マシだったんじゃないのかなと。


で、肝心のこれが、この程度の筋がなんで映画になっているかというと(わりと面白かったっスよ)。
多分、弁護士のアレが売りだったんじゃないのかなぁ。
洒落た語り口?


いやいやいやいや、なんか違うな、言ってることがあんまりにも愉快すぎるんですよ。何度止めても何度止めても、何度止めても同じコトを繰り返すので(そして面白かったからではないのかと邪推してみるのですが)、裁判官がついに諦めてしまったのか、証人に。
(弁護側、検察側と順番に呼んでます、基本的に。)


「ジョークは弁護人に任せなさい」


とまで言ってます、言外に認めてどーする。てゆかそもそも証人までつられてしまっていたということですが。
ええまあ実に面白かったです。
なにがどうって言えないんですが、そのせいで、どう考えても明らかに無駄に映画が必要以上に長くなっていても。どっか削れ、とも思うんですが、どーもこれ、原作を書いたのが最高裁判事さまらしく(オフレコではないと思いますが)。
削らせてもらえなかったのかもしれないとも思わないでも。。。


えーとえーと。
老弁護士(半隠居)と主人公の友情とか、なんかフツーにいいところもありますよ。「私は釣りと友人が大事です」とかまで作中で言い切ってますが、寂しいなー!(大きなお世話)


そしてまあ、彼しか残らなかったわけですが。詳細は伏せマス。
名声とか上がってるんじゃないかと期待しないでもないんですが、私ならば、彼に弁護は頼まない、、、と思うんですが。何分にもアメリカなので事情が違うのかもしれません。
どうぞお元気で。いやなんで挨拶してるのか己で謎ですが。