『キューティーハニー』

ハニーのお尻かわゆい。

『キューティーハニー』
監督:庵野秀明
出演:佐藤江梨子市川実日子
  /村上淳


最終的に、京本政樹氏はなにしに出てきたんだ。


というような感想が残ったのがあんまりにもあんまりな結構いい出来の映画だったんではないのかと思いますが、とにかく徹底して「取っ付きが悪く」作られてました。冒頭からバスルームで頭軽そうな女の子が鼻歌。
取って付けたような危機を知らせる電話。
「おじ様?!」


とか言って、変身しようとしたらなんでかパワーがない。
服を探したら服がなかったですもので、ゴミ袋を巻きつけて街を疾走、コンビニでおにぎりを大量に買いこんで走りながら食し、変身して飛び立ちました。
いくら特撮、アニメを映画化したって言っても。
そこまで飛びぬけての演出を冒頭に持ってくるのはどうでしょう。
しかも、ヒロインに引く。ドン引く。




でもこの子、結構可愛いんだよね。
裏も表もなーーんも空っぽで、一度死んでしまってそれ以前の記憶がないってこともありますが、とにかく善意に弱く、悪意に全くめげない。
頭に花は咲いてるかもしれませんが。
頓狂な自分を受けて入れてはくれない社会のことも、ちゃんとわかった上でそれでもちゃんと情があるのだという見せ方。


そんな見せ方が出来るのになぜドン引きさせた?!


変身後も、低い声で啖呵を切る姿もなかなか様になってるんですよ。
そこが駄目なのはしょうがないとして諦めもつく!
それは頑張ってもなんともならないかもしれないっ、しかしそこはちゃんと悪くないんだ、そこは悪くないんだ!! 敵もコミカルで馬鹿でそれはそれで別に構わないんだ!
警察も少なすぎるし間抜けすぎるし、極端すぎるし。
眼鏡外すと明らかに可愛いのに、ほとんどそれを生かしてもらえなかった女警部ちゃん(なの?)も案外と一生懸命で悪くない。




普通なら梃子摺りそうなところを、ことごとくなんとかそれなりにクリアしておきながら、「わざと」足を引っ張るのはなんで...orz
あれか、特定の人にしか見てほしくなかったとか、そんな?
(ちなみに、これはヲタは褒めてたそうですが、ヲタは見に行かないそうですので、何故か当たっちゃった『CASSHERN』とも同時期でいくらでも取っ掛かりはあったそうなのに興行的に大失敗)(映画会社を潰したそうです!)
(作り手の道楽かよーーーー?!)


あ、でも如月ハニー可愛いっす。


顔もねー、可愛いし変身後もあんな格好なのにそこそこいいんだけど、なんかひたむきで一生懸命で叫んでても戦ってても(ちょっと動きが悪いのはご愛嬌、許す)、なっちゃんに懐いてても可愛いんだ。ギャップも良いし。
なっちゃんも、「うげ」とか思ったんですが良かったですよ。
まあ俗に言うツンデレちゃんですな。


もう一人のにーちゃんも、謎々しくて良かったんですが、まあ女が主役だから割愛ですよ。むしろそれを言うなら敵が。
敵があんまりにも豪華でっ。
片桐はいりさんに、及川光博さんに、篠井英介さん、手塚とおるさんってごめん、適当に持ってきちゃった(及川さんと片桐さんしかわかんない)。ラスボスのジルさんにくっついてたじーちゃん好きだったなぁ(手塚さんていうのかー)。




無駄。


とにかくなにもかも、全てにおいて無駄三昧。浪費。
「監督は勉強不足だね」と言ったアマゾンのレビューは、さすがにマイナス点ぶち込んできましたが(『エヴァンゲリオン』作った相手にアンタ;)、ぶっちゃけそう思われても仕方ないくらいに外しっぱなしという。


まあ話としてはー。
えーと冒頭で「おじ様」(京本政樹、あとで巨大化してましたが、セリフがねー?!)が浚われ、キューティーハニーが「ぱんさーくろー」と戦って倒し、行き掛かり上味方になってくれてた気の強い女警部(階級がわからーん、しかしなんか偉い)を人質に取られ。
諦めるも奇跡と「父との思い出」によって復活。


悪を討つ、という。


別にそんなのは全然悪くないですよ、特撮の時点で諦めろ。
しかしなんていうのか、うん、酷かった。
(ラストのラストで、執事がすごーーーく良くて、ちょっとじーんとまで来たのにこの作りじゃ褒められない...orz)
(もにゃもにゃ誤魔化してたけど、褒めたい部分があるんだよな!)
(というレビューも散見されます、なにがしたかったんだ。。。)