「彩雲国物語」花は紫宮に咲く

彩雲国物語―花は紫宮に咲く (角川ビーンズ文庫)

彩雲国物語―花は紫宮に咲く (角川ビーンズ文庫)

≪密林.com≫
どーも記憶が定まらんと思ったら、前巻の終わりで≪国試女人試験≫と、秀麗の合格って決まってたんだっけか。。。
いや、カバー外してたせいか(少女漫画絵ばっかりは恥ずかしくorz)、どっか行っちゃっててさ、てのはもちろん私事ですとも。


とどのつまり、科挙の女性版だな。
いちおー、唐代には官人に近い立場の女性なんてのもいたわけですが(騎馬民族政権だと女性の立場が強いんだよ)、もちろん史実には例がない。


中華風ファンタジーですので、こういう離れ業も可能なわけです。
別に余所道じゃなくてちゃんと一巻からそういうふうに書いてあったし、ちょーっと試験までの道筋が短かったような気がせんでもないけど。
いろんな意味で誰もライトノベルで読みたくないよな、そんな下準備なんて。
(秀麗ちゃんも歳取っちゃうしな。)




まあどうでもいいんですが、こんなバラエティに富んだ朝廷って嫌ー!!!
変わり者は一世代二人くらいで打ち止めにしてよ、いくら有能でも国が沈むわ、「船頭多くして船山に登る」って言うじゃんかorz


そしてこれは話の側面としてですが、若干、個人の事情に頼りすぎ。
むしろ形式としては、主人公・秀麗たちが巻き込まれた側なんだから、まあ、無理があるってほどではないんですがね、気にはなった。
私は、ラノベに「政治」が必不可欠だとは特に思ってません。
ならば作者さんの意図ですし、そこはある程度相対しようかな、と。
むしろ敬意を評して。
美形キャラクタがいくらどこどこ湧いて出てこようともスルーいたしますが、それはそれ。


絶世の美形ネタ、意識を失うとかそろそろ勘弁しろよーーーっっっ、という本音も飲み込みますとも。ああいたたまれないったら(全然飲み込めてませんがな)。




あんまざーとらしくない、少年組は普通に好きです。
なにしに読んでるんだろうな、本当に私、いやちゃんと好きなんだけど。;


えーと、国試一位の影月くんは14歳の平民なので、初の女性官吏な秀麗に負けず劣らず、がつがついびられてます、可愛い。
秀麗は女の子で年少なのに三位ってのがますます反感を煽った模様です。
なんか新人官吏を預けられる人が、評判悪くてねぇ。
どんどんと仕事を押し付けられてしまう有り様。
影月くんはさらに要領が悪く、上流階級相手になんか上手く立ち回れなくて思い切り恨まれてーと、大変大変。


あと、四位の碧ちゃん(名前覚えるの面倒くせ)はそれを庇って巻き込まれー、つつも高飛車に、三人揃ってがつがつ働く姿が微笑ましかったです。
秀麗ちゃんが、ドロ団子を投げつけられるっていうような事態にまで至り、さすがにちょっとマシな部類がそこまでするかと反省したりなんだり、遅くまで仕事してたらお菓子とお茶の差し入れがあったり(正体不明ー)。




で、秀麗はちゃんと真面目に頑張っていたというのに、後見人を狙った騒動に巻き込まれて命の危険にまで晒されてしまい。
わけのわからん解決。。。
私は謝らんよ、あれはわけわからんって言っても失礼じゃないと思う。


実は意外と面白かったけどね、無茶も通すと悪くねーなー。
リアリティなんざ用はねぇ、引っ込んでろ! てな勢いです。
ちゃんとその前段階の準備はあったし、今度の「悪モノ」には輪郭もあったのに解決がなー、まあいいんだ、まあ。うん。


そして、試用期間ともいうべき時間を経て、秀麗と影月くんはセットで地方の任地に送り出されることとなりました。
これは実は1巻から因縁が深い土地なんだけど、まあ、別にわざわざ私が説明せんでもいいだろう。


ただ、最初の陰謀のあった時には、少しも秀麗に事情が告げられることなく、周囲の大人たちが裏で皆片付けてしまったのですけれどね。
今度はちゃんとそこも含めて教えてもらえた。
それが秀麗ちゃんの前進というか、成長なんでしょうね。
そして、うん、と今まで(1年くらいかな?)なにも教えてもらえなかったことを、秀麗は納得しましたよ。
頑張るってさ。w