「のだめカンタービレ(2」
≪密林.com≫
二ノ宮知子、講談社
人を、音楽を尊敬して――
という後半、つかこの巻の終盤のシーンが好きですねぇ。
千秋くんて結局、ずっとその思いを胸に抱いて、それでも時々忘れてしまいそうになりながら頑張っているんだろーなと思います。
変な指揮者のおじーちゃん登場ー。
ミルヒ・ホルスタイン氏だそーです、あからさまに偽名くさいそーですが、生粋の日本人には一瞬ピンとは来ません☆
あー、言われてみれば確かに牛だわ。
ついでに、前巻ラストでバイオリニスト(志望、つか学生)の金髪つんつんの峰くん、この巻の最初の話からなんだっけ? ティンパニーの真澄ちゃん登場。
真澄ちゃんはオカマの人ですが、可愛いので好きです。
人間、見た目ではないと思いますアフロだけどッ。
日本篇の主要メンバーってだいたいこんなところかな?
んでもって、ミルヒーじいちゃん。
(本名が覚えられません;)(のだめちゃんもずっとそう呼ぶしー。)
ミルヒーさんは有名な指揮者なので、海外に出られない(諸事情がありまして)千秋くんはここぞとばかり、彼に指揮を教わろうとします。
つーかまだこの時点ではのだめちゃんと同じピアノ科ですが。
が、ミルヒーさんは一筋縄ではいきませんというよりか、無茶苦茶というよりデタラメな人なので、受け入れてなぞもらえなくて。
千秋くんは非常にハンサムでクールで女受けがよろしいので、ミルヒーじーちゃんは嫉妬の炎を燃やして特に苛めてくれたりしますー。
そいでもって、じーちゃんはじーちゃんで、なんか変な人ばっかりを集めて(突っ走り型の峰くんも)(ティンパニーの女王な真澄ちゃんもいる)、オーケストラを作ってみたりしてます。
なんか知りませんが、のだめちゃんも(ピアノはオーケストラにないそーです)(知りませんでした)(ピアノ協奏曲というのは存在するらしい)。
千秋くんも呼ばれてオーケストラ見学。
急に、ミルヒーさんが出られなくなって、千秋くんがその変な人ばっかりー、のオーケストラを任されてしまって。
うん多分、普通のオーケストラ、例えばAオケ(優等生ばっかり)なんかだったら、千秋くんでも指揮できたんじゃないかと思います。いや、千秋くんなら、かな?
でもなんつーのかな、自由な音を。
自分の音をそれぞれ持っている人らの集団てのは、結構あれですよね、なにぶんにもそれぞれがそれぞれなもので「ばらばら」なんですよね。
型に嵌まってないというか。
でもって、型に嵌まることが楽しいというか。
もともとそーいうのに近い性質の千秋くんには、なかなかそーいうのが理解しがたい。
実際、練習不足って側面もあったしね。
千秋くんは耳もいいし頭もいいし、だからそーいうのが許せないのですよ。
自分に厳しい人なので、人にも厳しいし。
ついでに顔もいい人なので、妬み嫉みもあったりするし。
あと、もう一つ、妥協することが許せないくらいに深く深く音楽を愛しているし、その強い強い自負もあります。
努力も彼にとっては当り前だしね。
周囲はどーしてもぬるま湯に見えるんではないかなぁ。
でも別に、それは彼だけでもないんだよなぁと。
だってそもそも、音大って入るだけでも大変って聞きますもの。
潰しも利きにくいって、入る前から皆、つーか、全く無関係で楽譜に見向きもしないよーな私でもなんとなく聞いて知っているし(さすがに私、音大事情には興味はないです)(調べたとかじゃないよ;)。
オーケストラの面々は。
千秋くんの「正しい指摘」の前に、皆めためたです。
ぼろぼろですずたずたです、ていうか、確かに、本当に勘違いじゃなくて千秋くん正しいんですよ、勘違いなんかじゃない。
でも、ミルヒーじーちゃんが出てきて、一言二言。
「無理しないで」「泣かないで」「色っぽい音お願いネ〜w」(もちょっとふざけてますけどー)(それぞれの事情をちゃんと見ててさ)(その場だけでなくて)で。
音が形になって鳴り出して。
千秋くんは、深く自分の未熟を感じて。
冒頭の感慨を持ったのでした。とても素敵なシーンでした。
てかうん、こーゆー結論に達することの出来た千秋くんがすでに素敵だと思う。
ちゃんと自分の音持ってる、のだめちゃんたちも。