『眠狂四郎殺法帖』

やっぱし中村玉緒さん!

『眠狂四郎殺法帖』
監督:田中徳三
出演:市川雷蔵中村玉緒
  /城健三朗


なななな、中村玉緒さんじゃないよコレっ。
いやまあ確かに、中村玉緒さんなんですが(なんか苗字と名前のどっちかだけだとこの人という感じがしないな;)、でも可愛いなー。可愛いなー。
しかし強烈な印象の残る俳優さんだなぁ。
一度見たらちょっと忘れられませんね。
うんまあ、今もだけど。はっはっは!


えーと、中村玉緒さんがお姫様、、、じゃのーて。
敵の放った密偵というかどっかのお殿様の腰元。


んで、市川雷蔵さんが眠狂四郎
あー、こりゃいいなぁ。今の玉緒さんとのギャップに私がわてわてしてなきゃ、まずこの人、次に彼女だったかな。w




眠狂四郎は、うーん、人斬り?
でも「俺ぁ自分から殺そうとしたことは一度もない、人が殺させるんだよ」なーんて言ってますけど、殺しが好き、みたいには見えないよね。


殺しっていうかさぁ。
なんていうんだろう、暴力描写って支配欲を満たすためのものであるかのよーに見えることがある。これは私はほとんど現実の暴力というものを見たことがないから、あくまでフィクション、作り事のソレなんだけども。
殺しはその中には実際にはないわけだが。
なにかに実際に快楽を覚えてるよーに見えることがある。


多分それって、作り手のもの。演技の質の問題じゃなくて。
話の組み立てがそーなってるんだと思う。
(人間の視覚ってそんなに複雑なことは情報として読まない。)




この話は人を斬ることしか出来ない男が、どう振舞ってもどうしても、ぽろぽろと手の中から全て転がり落ちていくっつーことになるんだろうけども。
ぶっちゃけるとそーいう孤独が似合うんだよな、市川さんて。
格好いいんだわ、「それだからこそ」。


だから映画として傑作なんでないの、娯楽として。
人生の悲哀とかは確かにあるけど、そっちじゃないと思うの。
だって私、こーゆー性格で、中村玉緒さん好きで。でもそれでも彼女の理不尽な運命を、まあそのほうがいいよな、と思っちゃったもん。
そっちのが眠狂四郎が格好いいじゃん。


話は非常にシンプルで。


どこぞのお殿さまの密貿易の証拠が。
どっかに隠れてるだー。
密貿易に関係してた商人が殺されただ、その仇を取るだと。


眠狂四郎(どーゆー作りの名前なんだこりゃ?)が引っ張りこまれよーとするきっかけは忘れました☆
でまあ、もんのすごーーく強いので。
お殿様が拾った捨て子の腰元が、命を掛けて彼のことを篭絡しよーと近づくわけですが、最初から正直に話してたほーがナンボか事態はマシだったと思うの。


まあ、あれはかなり巧妙な嘘だったけども。
そもそも本当のこと話しててもあんまし反応は変わらなかったと思うし、そもそも巧妙だったから調べられたらあっさりバレたんじゃん。
(そして騙されるのが嫌いなのはなにも彼に限ったことではない。)




で、腰元もろとも話に巻き込まれていくわけです。
中村玉緒さん可愛いです(その腰元っス)。


あと、中国の少林寺拳法? だかの使い手がいます。
ちょっと愉快なおっちゃんでした。人の話を聞ーてるかー。
(愉快で済ますな。)
まあわりと事態は二転三転して、腰元ちゃんの身元も実はかなりやんごとなかったりするのですが。
そしてかなり流してますが、しっかりした筋と思います、しっかりした筋なんて用がないよっ、とゆー性格なだけではなく(それもあるにはある)(あるのかよ)。
面白いかというと定番でした。ハイ。
でもこの映画のほーが多分先なんだと思いますが。


まあ、眠狂四郎が格好よければわりと全てよいのです。
そして大変格好よかったので、これはいい剣戟映画です。マジで。
(本当にそう思ってます、嫌味とかじゃなくて。)


とは思いますが、その仏像には罪ありませんぜーーーッ?!