マクスウェルの悪魔(as Wiki事典)

まあ、まず現行説明文の引用。

マクスウェルの悪魔(マクスウェルのあくま)とは、1871年スコットランドの物理学者ジェームズ・クラーク・マクスウェルが提唱した思考実験。


1.気体で満たされた箱を、隔壁で2つに分離する。
2.隔壁の小窓の近くに小悪魔がいる。
3.この小悪魔は接近する気体分子を見、その速度によって窓を開け閉めする。
4.これにより一方の部屋の分子は速いものが集まり、もう一方側の部屋の分子は遅いものが集まる。
5.この小悪魔が分子の速さを分けるだけで、エネルギーやエントロピーの変化を伴わないとすると、系のエントロピーだけを小さくすることができる。


以上の考察により、エントロピーの減少を禁じた「熱力学第二法則」に反することが可能であるとしたもの。一見パラドックスのようであるが、気体分子を判断し、窓を開け閉めする小悪魔自身を「系」に含めると、全体としてのエントロピーは増大していることになるため、矛盾しない。(上記5の前段の仮定が誤りである)

んでリンク、その内手を入れる予定ですが(編集しましたー)。
Wikipediaマクスウェルの悪魔


だってきっぱり意味わかんねぇ(もう少し控え目に言いましょうや)。


なので理系で光学系で学校に棲んでいるにーちゃんにチャットで聞きました、いやあの節はありがとう!
以下その時の概ねの会話。
「悪魔はなんで窓を開け閉めなんかすんの→?」
「それは悪魔は人が困ることが大好きだからです(どどーん)」
「窓を開け閉めするくらいで困るとはこの軟弱者がーっ!」


うんいや、これどうでもいいね、ちなみに実際のチャットでは顔文字がちゃぶ台を投げてました。ここカナ半角が出ないんだよなorzしくしく
いやだからどうでもいいってば。;




さて、まずするべきことはなんの話をしているかを見極めること。
キーワードとなるのは一番下の段の「エントロピーの減少」、あとは全て、これに付随したことだと割り切る。真ん中はあくまで説明。
これをまずばっさりと捨てて。
一番上の段は、そもそも内容とは無関係なのでこれも捨てる。


エントロピーの減少」に関してものを言っている。
 →これは≪熱力学第二法則≫によってありえないとされている。
  →これに対する反論が行われている。
   →だがしかし、この反論は実際には成立しない(→あとはその説明)。


実際には、この四段階にいたるまで、少しまごまごして教えてもらいましたけどね、そんなに難しいことではないんだ。
なにを話しているかということさえ押えてしまえば。
展開/反論/細分化と、あとはせいぜい補足するくらいしかないし。




私が特に理解する必要のなかった、「エントロピーの減少」ってのは、んー、なんていうのかな。


・生物でも機械でも動くのにはエネルギーとなるものが必要で、その際に必ずロス、つーか動きに直接関らない無駄が出るとか。
・外気温より温かい物があると必ず冷めるとか。
・エネルギーを与えずに永遠に動くものがないとか。
それらを合せて≪熱力学第二法則≫と呼ぶらしーんだけど。
(上の二つは、同じメカニズムによって起こるの、現象としては違うけど。)


これは全てエントロピーの増大というんだわ。
エントロピーってのは、混乱。ご飯がエネルギーや排泄物になる、温かいお茶が冷めて空気やらあちこちに散らばってしまう。
普通のことでしょう?


で、エントロピーの減少というのは存在しない。
というのが上の≪熱力学第二法則≫。




このまくまく悪魔ってのは、動きの早い=熱い気体と、動きの遅い=冷たい気体を、二つの小箱に窓の開け閉め調節をし。
「片方の部屋を暑く」「片方の部屋を冷たく」してしまうんですな。


こういう悪魔がいたら、エントロピーが減少する。
熱源もなしに熱が集められる。


というのが≪マクスウェルの悪魔≫。




ところがこれ、落とし穴がある。
悪魔なんていない、というわけじゃない。思考実験だからそこは可。
なにが駄目かってーと。


悪魔がせっせと働いて、窓の開け閉めをするエネルギーが消費されてるじゃんかーーー!!!


わかるかな?
要するに、人間に置き換えればいいのですよ、人間がせっせせっせと働いて自転車でも漕いで、電気を作ったら。
確かに燃料はいらないですが。
人間が動くためのエネルギーの供給がされてるじゃんと。


悪魔はいてもいいけど、悪魔だからってエネルギー法則の外に出してもらえるわけではない、というのが≪思考実験≫のようですね。
これ、ゴエたん(光学系にーちゃん、ぺかぺか)と話していたのですが、多分≪熱力学第二法則≫を理解するための例として残されたんじゃないかな。


つまり。
熱力学第二法則≫を否定するためには。
完全に独立した「系」の中での、エントロピーの減少を説明しないとならない。
外からその「系」に働きかけがあったらその時点で無効なのですね。


まあ、もしかしたら、そういう例も、遠い未来には出来るのかもしれないですが。w